子育て支援の拠点となる「(仮称)子どもの城」の整備を計画する延岡市は、先に行った建設費や施設管理運営費等に関するパブリックコメントの結果を踏まえ、本体建設工事の発注に向けた準備を進めている。入札時期は今年中としているが、具体的な時期は明らかにしていない。拠点施設整備に係る建築主体工事の入札を先行して条件付一般競争で行い、施設整備に係る各種設備工事や外構工事は別途発注する見通しでいる。
人口減少や少子高齢化等の社会情勢を踏まえた子育て環境の変化、子育てニーズの多様化等に対応するため、子育てに関する幅広い総合的な機能を持った新たな子育て支援拠点を整備するもの。旧県立延岡わかあゆ支援学校跡地(延岡市松山町)に拠点施設や駐車場、公園等を整備し、子育て家庭に対して切れ目のない支援を行う。
整備予定地は、鋭角に交差する2本の市道に囲まれた三角の特異な形状をしているため、デッドスペースの解消に留意する。敷地西側の中央部に拠点施設を配置し、駐車場は拠点施設の北側に35台、東側に48台(うちバス2台)をそれぞれ確保する。拠点施設の南側に配置する公園には、遊具や築山、四阿等を整備する
新設する拠点施設の規模はRC造2階建延べ1500m2程度。1階部分は主に「遊び・体験ゾーン」として活用し、センターホールを中心として、南側に公園と一体的に機能する賑わい広場やプレイルーム、北側に多目的室や図書室・学習コーナーを配置する。倉庫や事務室、会議・相談室はエントランスがある東側に配置する。
2階には「子育て支援センターゾーン」を設け、保護者交流スペースや相談室、一時預かり保育室、病後児保育室などの子育て支援に関わる中核的な機能を集約して配置する。このうち、病後児保育や発達支援、一時預かり等の専門性の異なる諸室については明確にエリア分けを行い、プライバシーや管理面に配慮した計画とする。
これらの施設整備に係る基本・実施設計は小嶋・コトブキJVが担当。今年9月までに設計業務が完了し、現在は内容の詳細な確認や精査を進めている。現時点に於ける建設事業費として、施設工事費を約6億1000万円、外構工事費を約1億0940万円と概算。管理運営費は約3600万円になるとの見通しを示している。
本体建設工事費の一部は既に予算化しており、各種工事の入札を今年度中に行う。工事の発注に際して、拠点施設の建築主体工事に係る業者選定を条件付一般競争入札で先行して行い、付随する設備工事や外構工事は別途発注する見通し。来年度にかけて工事を進め、計画が順調に進めば平成31年度中の完成と供用開始を目指す。