宮崎県は台風２４号等による公共土木施設や林業、農水産業関係の被害状況を公表した。台風２４号による公共土木施設の被害箇所は４７９箇所で被害額は７０億８４８０万円(１２日時点)、同じく林業関係の被害額は１６億１５８６万円(１１日時点)。台風２４・２５号による農水産業の被害額は４３億５０１４万円(１０日時点)となった。いずれも公表日時点の速報値であり、今後の調査で被害は更に拡大する見通し。
公共土木施設では、県内全域で道路の路肩及び法面の崩壊、河川の護岸決壊等の被害が発生。被害箇所数と被害額は、県管理施設が１９８箇所で４３億９４００万円、市町村管理施設が２８１箇所で２６億９０８０万円となっている。土木事務所別の被害箇所数は、高鍋の９２箇所が最多で、高岡７０箇所、宮崎６８箇所などとつづく。
林業関係では、西都市や西米良村など１２市町村で山腹崩壊等の林地被害が発生。被害箇所数は４６箇所で、被害額は１０億６５００万円にのぼる。また、西都市や美郷町など１２市町村の７７箇所で林道の路肩及び法面崩壊などの被害が発生(被害額４億５５５０万円)。宮崎市では治山施設２箇所の被災も確認された。
農水産業関係の被害では、全体の７割超となる約３３億円を野菜や飼料作物等の農産物が占める。農業用施設の被害箇所数は２１６３件(被害額１２億３２９１万円)、田畑の法面や用水路、農道等の被害箇所数は３４６件(被害額１０億２３５０万円)となった。水産関係では、荷さばき施設や漁港・海岸施設で被害が確認されている。
一方、危機管理局がまとめた台風２４号による住家の被害状況(１０日時点)では、土砂崩れによる家屋流出など全壊が３棟、強風による屋根や外壁の破損など半壊が１０棟、一部破損が１５９棟。宮崎市の高岡地域や高鍋町などで浸水被害(床上１４９棟、床下３１８棟)が生じた。住家以外では、公共施設１１棟、その他８１棟が被災した。