建設ネット企画画像 四角 四角

自治体工事や民間建築工事に拡大 i-Construction

 国土交通省は10月12日、i-Construction推進コンソーシアムの企画委員会を開き、ICTの活用、コンクリート工の効率化、施工時期の平準化などの進捗状況を確認した。このうちICT活用では、施工履歴データを使って施工管理、出来高・出来形計測を効率化する「ICT地盤改良工」「ICT舗装(修繕工)」を直轄工事で試行するとともに、地方自治体の発注工事や民間建築工事に取り組みを拡大する方針を示した。

 会合の冒頭、コンソーシアム会長の小宮山宏三菱総合研究所理事長は、建設現場の生産性向上に向け「横串で施策を連携させることが重要。国際動向も把握しつつ、前に進める必要がある」と強調した。

 ICT活用の拡大では、直轄工事のICT施工の対象工種に地盤改良工と舗装工(修繕)を追加する。ICT建機(地盤改良機械、路面切削機)の施工履歴データを活用して施工管理や出来高・出来形管理を効率化する。2018年度の試行結果を踏まえて基準類を策定、19年度の本格導入を目指している。

 直轄の土木工事で生産性向上を先導しつつ、自治体発注工事や民間建築工事でもICT活用を後押しする。自治体発注工事では、現場支援型モデル事業で自治体職員、受注者らに技術指導を行う。

 建築工事では、直轄の営繕工事で18年度に試行する「ICT建築土工」の省人化効果を検証し、民間分野に普及。19年度予算に民間建築分野の生産性向上を支援する「住宅・建築生産性向上促進事業」の創設も要求する。