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ウレタン端材回収し再資源化 現場処理費を大幅削減

 日本アクア(東証一部・東京都港区・中村文隆社長)は、発泡ウレタン端材をリサイクルする仕組みを構築し、産業廃棄物許可の特例である広域認定を環境省より取得。宮崎県内でも受け入れ体制を整えた。回収システムとしては、同社製品の使用現場で発生したウレタン端材を原料に木造住宅の断熱材として再利用する仕組みで、マテリアルリサイクル率は約85%にも上る。発泡ウレタンで広域認定を受けているのは同社のみで、日本建設業連合会のホームページで同制度の取り組み企業として掲載されている。

 広域認定制度とは、製造事業者などが廃棄物となった自社製品及び端材等を広域的に回収し、製品原料等にリサイクルすることを目的とした制度。通常、廃棄物の運搬や処分は、事業を行う都道府県ごとに許可が必要だが、広域認定の場合は登録すれば全国でも運用できる。

 日本アクアが自社の原料を使って施工した現場で発生した端材を回収し、名古屋市と仙台市にある工場に持ち込み、ウレタン製のブローイング断熱材(特許取得)の原料として再利用する。排出者にとっては、廃材処理費の大幅削減やリサイクル率向上に貢献、収集運搬からリサイクルまでの一連の工程が可視化されるメリットがある。

 建築営業本部の堀江智彦本部長は「コストや環境、コンプライアンスなどに対応した画期的な取り組み。宮崎の地元企業の方へ提案していきたい」と意気込みを語った。同社では、すでにスーパー及び大手ゼネコン40数社、九州内でも10数社と基本契約を締結。将来的には、全国に拠点工場の設置やウレタン製品の地域生産・地域消費を目指す。

 問い合わせは、株式会社日本アクア宮崎営業所(電話080-3538-5205、担当=尾曲氏)まで。