延岡市議会の政策提言議員協議会は、市政における様々な課題を独自に調査・研究し、行政に対して新たな政策づくりや政策の改善等を求める提言書を昨年11月末に提出した。提言書では、北浦総合支所の支所機能を含めた防災体制の推進や放課後児童クラブの体制充実に向けて、総合的な検討に速やかに着手するよう求めた。
建設から44年が経過した北浦総合支所では未だ耐震診断が行われておらず、遠くない将来に発生が予想される南海トラフ巨大地震による地震動や津波によって建物が被災し、そこで働く職員はもとより、来庁している市民も被災することが想定される。また、支所機能の喪失による災害対応や復旧・復興への影響も懸念される。
このため、地域住民の声を十分に聴きながら、北浦総合支所の今後あるべき姿を早急に検討するとともに、災害時に支所機能が十分に発揮され、被害の最小化を目指すよう、特段の措置を講じるよう提言した。
具体的には、①北浦総合支所を含めた各総合支所の今後の位置づけや担うべき役割及び組織体制や人員体制②北浦総合支所の耐震診断の実施の検討及び現施設の補強③平成32年度に終了予定の緊急防災・減災事業債を活用した移転に関する調査―について、速やかに検討に着するよう求めている。
提言ではこのほか、放課後児童クラブの体制充実に向けて▽各児童クラブの設備及び備品に関する状況調査及び必要な予算の確保▽支援員の労働環境や業務内容等の状況調査、運営形態毎の調査・研究を踏まえた問題の改善▽多子世帯・生活困窮世帯等に対する利用料の減免措置等の調査・研究―に努めるよう要望している。