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週休2日工事で実態調査 賃金水準、作業量の変化把握

 国土交通省は、1月24日から週休2日工事に従事した技術者・技能者を対象とする実態調査を開始する。直轄工事では、2017年度に週休2日工事の試行件数を大幅に増やし、昨年11月末までに約1900件を週休2日工事として公告済み。この週休2日工事に携わる技術者・技能者に対し、週休2日が賃金に与える影響、各現場での作業量の変化などをアンケート形式で回答してもらう。

 国交省は、前年度の約2.4倍となる2000件の直轄工事を17年度末までに公告する見通し。試行件数の拡大に合わせ、週休2日相当(降雨時の休日などを含む)の現場閉所を実現した工事で、共通仮設費率を1.02倍、現場管理費率に1.04倍の補正係数を乗じる、間接工事費の補正なども行っている。

 実態調査は、既に公告された工事を対象に1月24日~2月9日に行う。週休2日工事は、週休2日を原則化する「発注者指定型」と、落札者が週休2日の実施を選択できる「受注者希望型」で公告されているが、週休2日を実施していない受注者希望型の工事も調査の対象とする。

 具体的には、対象工事の元請けと下請けに所属する技術者・技能者に対し、現在の給与形態を確認した上で、週休2日による賃金水準、1日・1作業員当たりの作業量の変化などを回答してもらう。土曜閉所で作業日数が減ることに対し、受注者が取り組んでいる生産性を高める工夫などがあれば答えてもらう。

 22日に開会した通常国会には、建設業にも時間外労働の上限規制を課す働き方改革関連法案が提出される。国交省は、建設業の長時間労働の是正に向けた週休2日工事の試行を今後も継続していきたい考え。今回の実態調査の結果を踏まえ、18年度以降の方向性を定める。