ケー・エフ・シー（東京都港区）は、ヒューマンエラーを防止する、トルク管理型ナット「トルシアナット」＝写真＝を開発し、全国への販売を展開している。既存の鋼製の「ゆるみ止めナット」にトルクを管理するための「樹脂キャップ」をかぶせ、過大な締め付けや過小トルクによるナットの緩み・締め忘れを防ぐ。
同製品は、所定のトルクになると樹脂キャップの内側の一部が削られ、空転して完了が分かる機構で、目視で締め付けを確認。従来は、管理者が電動工具で一定部分までナットを締め付けた後のトルクを確認していたが、同製品は電動工具だけで規定のトルクを掛けられる。締め付け工具を選ばず、熟練の技術がなくても判断を誤らないなどのメリットがあり、作業工程を短縮し、労働者不足による管理を補う。
使用箇所は、トンネル内の照明や防災機器、道路標識など常時振動や衝撃を受けやすい場所を想定して開発に至った。