建設ネット企画画像 四角 四角

橋梁点検で無人航空機利用 NEDOが検証

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、橋梁点検のための無人航空機の性能評価基準策定に向けた飛行試験を富士通、日本電気、イクシスリサーチ、エンルート、プロドローンの5社と合同で実施したと発表した。

 インフラ点検支援ロボットの技術開発が活発化している一方で、その性能を第三者評価するための基準や指標は整備されていない。このためNEDOは「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」のメニューの一つに、橋梁点検に使用する無人航空機の性能評価を加え、日本初の性能評価基準づくりに取り組むことにした。

 試験は、2017年10月からエンルートが千葉県東金市に開設したドローンフィールド東金の模擬橋梁実験施設で順次実施。無人航空機による近接画像撮影や打音検査などの橋梁点検プロセスを再現し、実際に無人航空機を飛行させて橋梁点検プロセスに沿った性能評価の試験方法や、計測システムの妥当性を検証した。

 また、無人航空機の飛行安定性の性能評価に必要な橋梁の支承部付近の風などを考慮した試験環境の妥当性についても評価した。

 NEDOはこれまでの試験結果から「橋梁点検における無人航空機の活用に向けた性能評価基準策定に必要となる各種データを取得することができた」としており、30年には7000億円市場になると期待されている(社会インフラの維持管理・更新のための無人航空機を含めた)ロボット関連市場の創出にも貢献していく方針だ。