総務省が「IoT国際競争力指標(2016年実績)」を基にICT市場における日本の国際競争力を算出したところ、日本の総合順位は2位だった。1位はウエアラブル(情報・映像)やクラウド、ネットワーク機器で他国を圧倒する米国、3位は僅差で日本に迫る中国。
IoT市場と従来のICT市場に分け、主要10カ国・地域の企業1500社を対象に、16年のサービス・商品の金額ベースのシェアと、研究開発やM&Aなど潜在的な競争力の指標に基づいて算出した。
日本は、スマート工場(シェア37%)、家電・OA機器(39%)、半導体(29%)などで1位になるなど、5項目で20%以上のシェアを占めたが、スコアの前年比は微減。多くのサービス・製品でシェアは低下傾向を示している。従来のICT市場では中国と順位が入れ替わって2位から3位に後退した。
日本のIoT市場のサービス・製品は、産業用ロボットのシェアが60%で1位になるなど「スマート工場」の領域で強みを発揮しているが、「スマートシティ」はデジタルサイネージがシェア35%で1位になっている他は、ウエアラブル(情報・映像)は米国に圧倒され、監視カメラは中国に大きく水をあけられている。
「スマートエネルギー」は、スマートメーターが中国に次いで2位、スマート照明機器は米国、韓国に次いで3位となっている。