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津波防災の在り方を検討 懇談会が初会合

 国土交通省は9月6日、「津波防災地域づくりと砂浜保全のあり方に関する懇談会」の初会合を開いた。津波防災地域づくり法の成立から6年が経過したことを受け、海岸堤防の整備を含めた津波防災の在り方を検討する。合わせて、砂浜の保全に向けた管理基準の設定、持続可能なモニタリング手法なども検討する。

 津波防災地域づくり法は、ハード・ソフト施策を組み合わせた「多重防御」による津波防災の推進を目指し、都道府県に津波浸水想定の設定、市町村に推進計画の作成を求めたもの。

 津波浸水想定は、8月末までに32道府県で設定されたものの、推進計画は9市町が作成するにとどまっている。懇談会では、海岸堤防の整備と背後地における面的な対策が密接に関係していることを踏まえ、市町村に海岸の特徴に応じた津波対策を促す方策を検討する。

 また、海岸の延長が長大であるため、砂浜の浸食は十分にモニタリングされておらず、砂浜の保全は浸食発生後の事後対応に頼っている。効果的に砂浜を保全できるよう、管理基準やモニタリング手法についても検討してもらう。

 懇談会では、まず津波対策の議論を先行し、来夏に提言をまとめる見通しだ。