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既存施設統合、高台に移転整備 門川町学校給食共同調理場

 門川町は、既存3施設を統合した新たな「学校給食共同調理場」を建設する計画を明らかにした。新施設では町内6校分の給食を調理・配給することとし、調理能力は1600~1700食程度を見込んでいる。今年度は有力な建設候補地である五十鈴小学校に隣接する町有地の測量業務等を実施。計画が順調に進めば、来年度早期に地質調査等に取り掛かる考えでいる。

 現在の門川町内の給食調理は、門川小学校敷地内の共同調理場と草川小学校及び五十鈴小学校の調理施設―の3箇所で行っているが、門川小と草川小に関しては、南海トラフ巨大地震等の大規模災害発生時に浸水の可能性があることから、町内6校の給食を賄う調理能力を持つ学校給食共同調理場を新たに建設することを決めた。

 既存施設の規模と竣工年は、門川小学校敷地内の学校給食共同調理場が平屋建て462m2(平成10年)、草川小学校が平屋建て160m2(昭和63年)、五十鈴小学校が平屋建て186m2(昭和59年)。最も新しい門川小に於いても築後約20年が経過しており、既存施設の経年劣化も施設の統合整備に至ったひとつの要因だ。

 各施設の調理・配給状況は、▽門川小=門川小及び門川中▽五十鈴小=五十鈴小、西門川小、西門川中▽草川小=単独―となっており、3箇所で6校分の給食を調理・配給している。新たな調理場を整備することで、平常時に於ける給食の安定供給や高効率化、災害時の安全確保などが見込まれる。

 新たな共同調理場の建設予定地は「町有地かつ高台に位置する」という前提条件を踏まえ、五十鈴小学校に隣接する町有地を有力候補地とする。対象となる生徒数が約1500人であることから、調理能力は1600~1700食程度と試算しているが、具体的な内容については各種調査や設計、庁内協議等で詰めていく。

 整備に向けて、8月28日には「学校給食共同調理場建設予定地測量設計業務委託」の入札を新産測量設計コンサルタント、アースエンジニアリング、松田測量設計、共同技術コンサルタント、白木測量設計コンサルタント、旭調査設計、恒星技術、吉田技術開発の指名8社で執行し、新産測量設計コンサルタントが1450万円で落札した。

 業務の中では、前述の有力候補地に係る測量業務等を行う。委託期間が30年3月12日まで。計画が順調に進めば、来年度の早い時期に地質調査に着手する方針。各種調査や設計等を経て、本体建設工事に着手していく運びとなるが、具体的な着工時期や供用開始時期については、今後、詳細を詰めていくこととしている。