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民泊とまちづくりの可能性を模索 建築セミナーに多数参加

■ 宮崎県建築士会宮崎支部青年部・女性部

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▲写真は建築セミナーの模様、講師の原康雄氏

 一般社団法人宮崎県建築士会宮崎支部の青年部と女性部は23日、宮崎市一番街で第26回建築セミナーを開催した。「民泊とまちづくりの可能性」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションを通じて、民泊に対する建築士の立ち位置のほか、宿泊施設とまちづくりの可能性などを探った。

 建築士としての資質の向上を図ると共に、職能を生かしたまちづくりに寄与することを目的に毎年開催しているもの。今回のセミナーは、宮崎市一番街で定期的に開かれている街市の一角を使って公開型で開催。建築士会員のほか一般も含めて約40人がセミナーに参加した。

 冒頭、挨拶に立った青年部の内八重勇部長は「セミナーを通じて、宿泊施設とまちづくりの関係性を考え、その可能性が宮崎の活性化、九州全体の活性化につながるヒントやきっかけになれば」と趣旨を説明した。

 セミナーでは、株式会社オックスコンサルティング代表取締役で、民泊関連情報ポータルサイト・MINPAKU.Biz編集長の原康雄氏が「合法的に進める民泊」と題して講演。来年6月施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)の概要や、空き家を客室等に改修した事例を紹介し、「民泊の可能性についてイメージを広げて欲しい」と呼び掛けた。

 日南市飫肥に伝統的家屋をリノベーションした宿泊施設をオープンしたKirakuJapan合同会社のサンドバーグ弘氏は、「地域の魅力を再発見するためのネットワークづくり」として、古民家等を活用したバケーションレンタル型の宿泊施設を展開していることを紹介。地元保存会と協力して維持管理に取り組んでいることを説明した。

 民泊とまちづくりをテーマとしたパネルディスカッションには、両氏に加えて、山﨑孝紀氏がコーディネーターとして参加。サンドバーグ氏は、地元の人間でなければできないことがあるとして「地域とのコミュニケーションが大切」などと話し、原氏は民泊を推進するにあたって、まずは相談先を設ける等の支援体制づくりが必要だと訴えた。

 セミナー会場の隣では、子供向けイベントとして、陶芸等で用いられる粘土を使った「光るどろだんご制作」の体験型イベントも行われた。