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リニア開業見据え検討会 スーパー・メガリージョン

 国土交通省は9月22日、リニア中央新幹線の開業効果の最大化について話し合う「スーパー・メガリージョン構想検討会」の初会合を開いた。三大都市圏(東京、大阪、名古屋)の移動時間が短縮することで生じる経済、生活、価値観の変化を予測し、それらの効果を最大限に引き出すための方策を探る。経済効果の定量的な分析も行い、2018年夏に中間報告、19年夏に最終報告をまとめる。

 検討会の座長を務める家田仁政策研究大学院大学教授は「約50年前の東海道新幹線の開業は、日本列島を1日で往復できるインパクトを与えた。リニア開業はそれ以上のインパクトを全国規模で与えることになるはずだ」と発言。「将来の予測は難しいが、開業効果を最大限に引き出すために何をすべきか考えたい」と続けた。

 リニア中央新幹線は、東京~名古屋間が27年、東京~大阪間が45年(最大8年前倒し)に開業する。東京~大阪間の移動時間は1時間程度に短縮する見通しで、15年に閣議決定した国土形成計画では、三大都市圏を一体化した巨大な経済圏「スーパー・メガリージョン」の形成が期待できるとしている。

 検討会ではまず、移動時間の短縮が、研究開発、生産、働き方、商取引、人材育成などの分野に与える影響を予測し、人口・産業集積などの経済効果について定量的な分析を行う。その上で、開業効果を引き出すため、地域共通で取り組むべきことを検討。三大都市圏の地域づくりの他、開業効果を全国に展開するためのインフラの質の向上について、基本的な方向性を示す。