厚生労働省は、2014年3月に卒業した新規学卒者の「卒業後3年以内の離職状況」についてまとめた。建設業に就職した高校卒業就職者の卒業3年後離職率は47.7%だった。前年度より0.6ポイント“改善”したものの、卒業後3年以内にほぼ「2人に1人」が離職している状況は大きく変わっていない。建設業には、新規学卒者の獲得だけでなく、具体的かつ効果的な離職者対策が求められていることがあらためて浮き彫りになった。
新規高卒就職者の就職3年後の離職率(平均)は40.8%で、建設業は宿泊業・飲食サービス業(64.4%)などに次いで6番目に離職率の高い産業となっている。
高卒就職者の1年目の離職率は19.5%、2年目は12.0%、3年目は9.3%。規模が1000人以上の事業所の離職率が25.3%であるのに対し、5人未満職率が64%となっており、事業所の規模が小さいほど離職率が高くなっている。
一方、建設業の大学卒業就職者の卒業3年以内離職率は30.5%で、調査した全産業平均32.2%より1.7ポイント低かった。
大学卒業就職者の離職率も高卒就職者と同様に、事業所の規模が小さいほど高くなっている。