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計画策定へ有識者会議を開催 美しい宮崎づくり推進計画

 美しい宮崎づくり推進計画の策定作業に取り組む宮崎県は、8月22日に県庁で「第2回美しい宮崎づくり推進有識者会議」を開催した。まちづくり活動団体の代表や民間事業者、学識経験者等からなる委員が出席し、計画の素案について意見を交わした。

 ことし4月に施行した美しい宮崎づくり推進条例に基づき、関連する施策を総合的かつ計画的に推進することが計画の目的。県や市町村、県民、事業者が一体となり、美しい宮崎の景観を共有財産として将来に引き継いでいくための取り組みを推進する。

 素案では「愛着と誇りを持てる『美しい宮崎』の継承」を将来の目指すべき姿に設定。条例に基づく4つの分野ごとに県、市町村、県民、事業者のそれぞれの役割分担や取組内容を示したほか、特に取り組むべき3つの重点施策を分野横断的に明示していた。

 有識者会議では「10年スパンの施策よりもイメージを湧きやすくするため、2~3年などの短期間で区切って具体的な施策を打ち出すべき」「10年後の社会情勢の変化等を視野に入れ、計画は毎年改変する必要がある」といった意見が寄せられた。

 これに対して、事務局である県土整備部都市計画課は、毎年の計画見直しを検討する意向を示すと共に、「全体では3つの重点施策に取り組むこととしているが、期間を区切った実施内容についても具体的で見えやすくなるよう工夫したい」などと述べた。

 他方、多くの県民や事業者に計画に参加してもらうことが重要であることを強調し、「登録団体数を増やして活動の周知や他団体との交流促進等を図るとともに、登録団体がやりたいことを実現するための後押しもできればと考えている」と回答した。

 委員からはこのほか、▽全ての分野に波及する「人づくり」が最も重要▽登録団体制度への参加メリットの明確化と周知が必要▽県庁内各部署に景観担当を置くべき▽計画とは別に年度毎の取り組み内容を打ち出す必要がある―などの意見が寄せられた。

 会議ではこのほか、先月末まで応募を受け付けていた「第1回美しい宮崎づくり大賞」の選考方法に関して、今年度は現地調査ではなく書類審査で選考を行うことや、選考委員を有識者会議の委員が務めることを確認した。

 県では9月20日まで「美しい宮崎づくり推進計画」の素案に対する意見(パブリックコメント)を受け付ける。県民や有識者会議の意見を踏まえ、担当者会議等で計画を決定して県議会に報告。11月に「美しい宮崎づくり推進計画」を公表する。