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インフラ点検にAI、技術者の判断を支援 国交省

 国土交通省は、2018年度からインフラの点検をAI(人工知能)で支援するための技術開発に乗り出す。大量の写真データと技術者による点検結果をディープラーニングしたAIが、点検を担う技術者の判断を支援する。国交省、インフラ管理者、AIの研究者などでプラットフォームを立ち上げ、AI関連のベンチャー企業などに技術開発を促す。

 AIを活用してインフラの維持管理における生産性を向上させ、担い手不足を補う。18年度予算に関連経費として1億2900万円を要求した。

 18年度はまず、AIの研究開発に必要なインフラ点検時の大量の写真データと点検における技術者の判断の結果を蓄積した「教師データ」を整備する。その上で、国交省を事務局とし、土木研究所、インフラの管理者などを集めた「AI等開発支援プラットフォーム」を立ち上げ、知的財産権の帰属やセキュリティー、膨大なデータを扱う物理的環境などを整理して教師データを管理する。

 このプラットフォームを通じ、教師データにAI関連のベンチャー企業や研究者がアクセスできるようにし、インフラ分野で活用できる基幹技術の開発に役立てる。AIの活用で現地で点検するインフラのスクリーニングが可能になるため、技術者は劣化の著しいインフラ・部位のみを点検するようになり。点検作業の効率化が期待できるという。