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営繕工事で土日現場閉所、延べ1千㎡超の新築 国交省

 国土交通省は、直轄の営繕工事で原則として土日、祝日を現場閉所とする試行を開始する。営繕工事では、現在も土日祝日は原則として「施工」を行わないよう求めているが、現場閉所とすることで現場事務所での事務作業などに対象を拡大。延べ1000m2以上の新築工事に限り、受発注者の協議が調ったことを条件に現場閉所を求める。現場閉所に加え、適正な工期設定や生産性向上に向けた新たな取り組みに着手し、営繕工事でも働き方改革を後押しする。

 営繕工事では、公共建築工事標準仕様書で原則として土日祝日に施工を行わないことを求めており、受注者は監督職員の承諾を得なければ土日祝日に現場での施工を行うことはできない。

 今後、延べ1000m2以上の新築工事では、土日祝日の現場閉所を原則化し、技術者らが現場事務所で事務作業を行うことも認めない。ただ、あくまでも受発注者が協議して現場閉所とすることを決めるとしており、現場閉所の頻度なども協議の対象となる。合わせて、各現場でモニタリングを行い、アンケート調査を行って現場閉所を進める上での阻害要因の把握、改善方策につなげる。

 今回の措置は、8月28日に関係省庁で申し合わせを行った「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を受けて実施するもの。国交省の営繕工事では、現場閉所の試行を第1弾として、ガイドラインに盛り込まれた適正な工期設定や生産性向上など、建設業の働き方改革に向けた新たな取り組みに着手する。

 適正な工期設定に向け、日本建設業連合会の「建築工事適正工期算定プログラム(Ver2)を活用して設備工事も含めた適正な工期設定に取り組む。設計者が設計意図を施工者に伝達することの遅れが、全体工程に影響しないよう、伝達期間を順守することも周知する。ICT技術を活用し、書類作成や情報伝達を効率化し、書類の簡素化について検討。2018年度には、民間建築で活用されている施工合理化工法の評価と標準化についても検討する。