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公共事業費6兆円要求 国交省の18年度概算要求

 国土交通省は8月29日、一般会計への要求総額を6兆6944億円とする2018年度当初予算の概算要求を明らかにした。公共事業関係費は16.3%増の国費6兆0238億円(事業費ベース14兆7772億円)。ストック効果を重視した公共投資で経済成長に貢献するため、例年通り要求枠を最大限活用し、安定的・持続的な予算確保を狙う。道路整備に対する補助率を嵩上げする道路整備財政特別措置法(道路財特法)の期限延長などにより、道路の老朽化対策などを強化する他、頻発する水害にハード・ソフトで対応する「防災意識社会への転換」の加速にも取り組む。

 18年度当初予算の概算要求は「被災地の復旧・復興」「国民の安全・安心の確保」「生産性の向上と新需要の創出による成長力の強化」「豊かで活力のある地域づくり」の4分野に要求を重点化。概算要求額6兆6944億円のうち、裁量的経費が対象となる「新しい日本のための優先課題推進枠」で1兆4228億円を求める。

 インフラの老朽化対策には5087億円を要求。道路の老朽化対策では、定期点検の結果を踏まえ、予防保全を前提とした対策を推進する他、地方自治体管理の道路施設の集約化・撤去を支援する。水中ロボットや非破壊検査などの新技術を導入し、点検作業の効率化も図る。17年度末を期限とする道路財特法は、次期通常国会に改正案を提出し、補助金・交付金による補助金の嵩上げ措置を継続させる。

 気候変動の影響で災害が頻発する中、防災意識社会への転換に向け、ハード・ソフトを総動員した防災・減災対策を推進。水害対策に4774億円、土砂・火山災害対策に960億円、南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策に1772億円を要求している。地方の防災・減災対策、老朽化対策を集中的に支援する「防災・減災交付金」にも1兆2982億円を求める。

 ストック効果を重視した社会資本整備も戦略的に進める。三大都市圏の環状道路の整備やピンポイント渋滞対策などに2784億円、地方空港・地方航空ネットワークの活性化に470億円、整備新幹線の整備に755億円、国際コンテナ戦略港湾の機能強化に979億円などを盛り込んだ。

 地方自治体に対する社会資本整備総合交付金に1兆0484億円を要求し、成長基盤となる社会資本整備を総合的に支援する。

 一方、建設業の働き方改革に対しては、民間発注工事における工期設定、建設業許可・経営事項審査の電子申請化、建設技術者の現場労働時間の短縮・平準化などの調査費に2億円を要求。i-Constructionでは、AI(人工知能)や新技術の導入などに総額33億円を求め、建設現場の生産性向上に向けた取り組みを拡大する。