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全産業で17兆8390億円 2017年度設備投資計画

 日本政策投資銀行(DBJ、柳正憲代表取締役社長)は、資本金1億円以上の民間法人企業を対象とした2017年度設備投資計画調査の結果をまとめた。大企業(資本金10億円以上)の国内設備投資額(全産業)は、16年度と比べ11.2%増の17兆8390億円を見込んでおり、6年連続の増加になると推計している。

 製造業が14.2%増の6兆8325億円、非製造業が9.5%増の11兆0065億円。特に非製造業は、ホテルやテーマパークの設備投資など東京オリンピック・パラリンピックを見据えたインバウンド対応の投資が続くとみており、卸売り・小売りでは、コンビニエンスストアなどで省力化のための設備投資が増加すると予想している。

 建設投資に影響する主要産業の設備投資計画をみてみると、「不動産業」は、国際ビジネス拠点・防災機能整備など都心部大型開発案件への投資を主体に増加に転じ、16年度と比べ8.5%増になると予測。

 また、「運輸」も鉄道の高速化工事や不動産開発が増加することに加え、空港施設の拡充などによる増加も見込めるとして16.5%増になると予想している。

 一方、17年度の地域別国内投資(計画)の特徴としては、製造業については北陸を除く全ての地域で増加が予想されることを上げ、非製造業については、北海道と東海を除く地域で6年連続の増加になると予想していることを上げた。

 主に首都圏以西では複合型商業施設などの開発やオフィスビルの取得などのある不動産や、物流投資などもある運輸がけん引するとみている。

 さらに、16年度に続き、宿泊・観光関連の積極的な投資がみられる上に、今後、自動車関連投資の活発化のを受け、地域における研究開発・本社機能の拠点化が図られることが期待される、とした。

 他方、設備投資計画調査と並行して「企業行動に関する意識調査」を実施したところ、製造業の企業は「広義の投資」の中で「国内有形固定資産投資」が重要とした回答が最も多く、非製造業も製造業と同様に「国内有形固定資産投資」が重要とした回答が最も多かった。

 今回の調査は、2017年6月26日を回答期日として実施。6068社(59.1%)から回答を得た。