公益社団法人宮崎市郡医師会(川名隆司会長)は、公募型プロポーザル方式で「宮崎市郡医師会病院等建替整備実施設計技術協力業務」の事業者選定を進めていたが、応募のあった4者によるプレゼンテーション及びヒアリング審査を7月29日に行い、最優秀者に戸田建設株式会社九州支店を特定したと発表した。
全体計画は、宮崎市が防災支援拠点として整備する大字柏原及び有田の敷地に、医師会病院(病床数267床)や関連諸施設を移転・集約して複合的に整備するもの。施設建設に係る基本・実施設計は久米設計が担当している。ことし8月から30年4月にかけて実施設計を行い、30年10月の着工、32年8月の開院を目指す。
主要施設の規模は、▽病院棟=RC造(免震構造)6階建延べ2万2950m2▽緩和ケア棟=RC造平家建延べ650m2▽看護専門学校棟(事務局・健診センター含む)=S造4階建延べ4900m2▽エネルギーセンター=RC造2階建延べ1200m2▽連絡通路棟=S造平家建延べ60m2▽保育施設棟=S造平家建延べ120m2―など。
事業の推進にあたり医師会では、工事施工者の独自技術や経験・知識等を実施設計に反映させるため、VE提案を求め、概算工事金額及び技術提案等を総合的に評価し、実施設計技術協力事業者(施工予定者)を選定する施工予定者技術協議方式(ECI)を採用。各者の提案内容を厳正に審査し、最優秀者に戸田建設、次点者にフジタを選定した。
業務の中では、①設計全般に対する技術検証②施工実施方針及び施工計画の作成③採用された技術提案等に関する図面及び計算書及び申請書類等の資料作成④VE提案及びコスト縮減に関する技術提案⑤コスト管理支援⑥三者協議会への出席⑦実施設計ヒアリングへの出席⑧委員会等への出席⑨委員会等への協議資料作成支援⑩その他必要となる調査業務等⑪報告書の作成―を行う。委託期間は30年4月30日まで。
ECI方式を採用したことから、医師会は工事予算成立後、実施設計技術協力事業者(施工予定者)と見積り合わせを行い、その金額が発注者の定める「基準(契約目標)金額=132億円」の範囲内であった場合、工事期間等の契約条件を確認の上、工事請負契約の相手方として施工予定者と契約を締結する。