■ 深浅測量の三次元計測を効率的・経済的に
▲マルチビーム無人ボートの外観 ▲標高段彩図の計測事例
総合建設コンサルタントの株式会社ウエスコ(岡山県岡山市、松原利直代表取締役社長)は、深浅測量における三次元計測を効率的かつ経済的に行うことが可能となるマルチビーム無人ボート「EchoBoat-ASV-G2」を導入した。
従来のマルチビーム深浅測量は船舶の運搬や機材の取り付けが複雑であり、人件費や経費の面から小規模なフィールドでは対応しにくい等の課題があった。同社が新たに導入するマルチビーム無人ボートは、測量に必要な機材が全て搭載されているオールインワンの無人ボートであり、これらの課題の解決が可能となる。
マルチビーム無人ボートは、船舶の進行方向に対して直交方向へ扇状(スワス幅120度、ビーム幅1.4度×1.4度)に256本の音波を発信し、湖底面・海底面を音波で覆い尽くすように水深を計測するマルチビームを搭載。各測定器が初めから艤装されており、オフセット計測が不要となる。計測区域は浅場の水域に特化し、概ね0.5mから50mの水深に対応する。
今後の展望として、マルチビーム無人ボートの強みである機動性やコスト的優位性を発揮し、▽ダム・貯水池等の堆砂量、貯水容量の把握▽河川・海岸の構造物点検▽環境調査に於ける水生生物が生息する河床の高精細な状況把握▽施工分野に於けるICT浚渫工などへの業務範囲の拡大―などに取り組み、受注拡大を目指す考えでいる。
問い合わせ先は、株式会社ウエスコ測量事業部(電話086-254-2482、担当=岡口氏)。