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公募型プロポで請負業者選定へ 野口遵記念館基本構想・計画

 延岡市は27日、公募型プロポーザル方式で請負業者を選定する「野口遵記念館建設基本構想・基本計画策定業務委託」を告示した。経年劣化が進む野口記念館の再整備に関して、施設整備に係る基本構想・基本計画を策定するもの。委託期間は30年3月23日まで。事業費の上限額は1340万6千円(税込)とする。

 昭和30年に建設された延岡市公会堂野口記念館(東本小路119-1、RC造地下1階地上2階建延べ2596m2)は、市制20周年記念事業として旭化成株式会社から寄贈を受けた施設。固定席638席と車椅子席10席の計648席を備え、最大700人まで収容でき、各種演奏会や演劇、舞踊など多目的に利用されている。

 一方で、築後60年が経過した現在、経年に伴う躯体や設備の老朽化が顕著となってきており、施設の抜本的な対策が急務となっている。このため、施設の再整備にあたり、市民や専門家の意見等を踏まえながら、新施設の役割や機能、景観への配慮など様々な視点で検討を行い、施設整備に係る基本構想・基本計画を策定する。

 市がまとめた施設案では、新施設の概略面積を3400~3500m2程度と想定。約600席のホールや控え室等を備えるホールゾーン、エントランスやロビー、事務室等の管理部門・サービスゾーンのほか、展示ゾーン等の配置を計画する。事業の財源には旭化成からの寄付金30億円を充て、平成32年度までの完成を目指す。

 今回の業務の中では、基本構想・基本計画策定に必要となる▽前提条件の整理▽事業・活動計画▽施設計画▽展示計画▽管理運営計画▽最新設備・機器等の情報収集、類似施設の先進事例―に関する検討を行うほか、検討委員会の企画運営、市民懇談会の開催支援、パブリックコメントの実施支援などを行う。

 プロポーザルの参加要件は、平成19年4月から公告日までの間に元請けとして、概ね500席以上のホールを含む公設の劇場や音楽堂等に係る同種または類似業務を履行した実績を有すること。このほか、技術士(都市及び地方計画)または一級建築士の資格を有する者を管理技術者及び照査技術者として配置することを求める。

 市が設置する選定委員会が、第1次審査(書類審査)で評価点の上位5者を第2次審査(プレゼン・質疑応答)の参加事業者として選定し、審査基準に基づく評価が最も高い最優秀提案者を優先交渉権者として選定する。ただし、企画提案者が6者未満の場合は1次審査を省略し、全者が2次審査に参加するものとする。

 選定スケジュールは、▽参加表明書締め切り=8月8日▽参加資格審査結果通知=8月10日▽企画提案書等提出締め切り=8月18日▽第1次審査(書類審査)=8月22日▽第1次審査結果通知=8月25日▽第2次審査(プレゼン・質疑応答)=8月31日▽第2次審査結果通知=9月4日▽契約締結=9月中旬―を予定する。

 プロポーザルの実施要領や仕様書等の関連資料は、延岡市のホームページからダウンロードできる。手続き等の担当課は、延岡市教育委員会文化課文化振興係(電話0982-22-7047、FAX0982-34-6438、メールbunka@city.nobeoka.miyazaki.jp)。