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3次元計測や建機施工の活用技術学ぶ JCMAがICT技術講習

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▲写真は講習会の模様

 一般社団法人日本建設機械施工協会(JCMA)九州支部の主催、国土交通省九州地方整備局が後援する「i-Construction(ICT土工)技術講習会」が、7月27日に宮崎市内で開かれた。県内建設会社や行政機関の技術系職員ら多数が参加し、3次元計測やICT建機施工で活用する技術等について理解と見識を深めた。

 国土交通省では、建設現場の生産性向上を図る「i-Construction」の取り組みとして、起工測量から施工、管理、検査に至る一連のステップでICTを活用する施工を推進しているが、これらの更なる普及と促進に向けて、ICT施工に対応できる技術者及び技能者の育成が急務となっている。

 27日に宮崎市内で開かれた講習会では、九州地方整備局の担当者が国交省に於けるi-Constructionへの取り組みを紹介。ICTの全面活用や全体最適の導入、施工時期の平準化を一体的に推し進め、作業員の賃金水準向上や十分な休暇の取得、安全性の向上などに繋げる狙いがあることを説明した。

 一方、JCMA情報化施工委員会の担当者は、ICTを活用する上で整備された基準類について説明すると共に、3次元計測技術及びICT建機施工のそれぞれの特徴を紹介。適用技術・範囲の決定、施工計画書の作成、起工測量、3Dデータ作成、ICT施工、出来高・出来形管理、完成検査に至る手順を解説した。

 講習会ではこのほか、UAV空中写真測量に於ける計測機器の要求仕様や計測時の留意事項、点群データの処理と3Dデータの作成方法を紹介。マシンコントロール及びマシンガイダンスによるICT建機施工の適用工事や導入効果などについて説明があったほか、GNSSによる衛星測位の概要や精度、作業事例なども解説した。

 JCMA九州支部は8月上旬まで、各県で同様の講習会を順次開催している。今秋以降、当該講習の受講者を対象に、九州管内で3回程度、実機を用いた体験型の講習を開く予定でいる。