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大会契機に安全文化の再考を 坂下組が安全大会開催

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▲挨拶する坂下社長、大会の模様

 株式会社坂下組(坂下利博代表取締役社長)は29日、宮崎市内で平成29年度の「安全大会」を開催した。大会は、同社社員等を対象とした第一部と協力業者を含めて開かれた第二部、懇親会の三部で構成。約300人の参加者は大会を通じて、安全意識の更なる高揚を図るとともに、今期に於ける無事故・無災害の達成を固く誓った。

 第一部では、坂下孝二副社長が挨拶したのち、社員表彰として安全優秀賞を受賞した安部孝洋氏と浜田靖博氏、安全努力賞を受賞した▽下別府孝次氏▽小手川雄治氏▽長谷将吾氏▽田上絢人氏―を表彰。受賞者によるパネルディスカッションや安全衛生室顧問の山﨑征雄氏による安全講話が行われた。

 協力業者を交えて行われた第二部では、坂下利博社長が宮崎県内の労働災害発生状況を説明。死亡災害や休業4日以上の災害で建設産業の占める割合が高いことや、宮崎労働局が死亡労働災害多発警報を発令していることに言及し、「災害防止関係団体とも連携し、安全衛生対策の取り組みを強化しなければならない」と述べた。

 坂下社長は「労働災害は本来はあってはならないもの」であり、一層の防止に向けて「各事業所で安全衛生体制を確立させ、自主的な安全衛生策を推進していくことが重要だ」と指摘。「安全文化について改めて考え、各自が十分に理解した上で昇華させなければならない」と述べ、大会を契機として安全文化の定着を図るよう呼び掛けた。

 表彰式では、安全施工や無事故・無災害の完工に尽力した▽株式会社アサノ▽丸十工業株式会社九州支店▽原田建設株式会社▽株式会社九電工宮崎支店―の4社に協力業者安全表彰、「リスクアセスメント出来る職場に事故は無しみんなで築こう明るい未来」を発案した宅間輝孝氏(有限会社大淀建材工業)に安全標語表彰を贈った。

 安全衛生室の鹿嶋孝市室長は、今年度の安全衛生目標に「重大災害・休業災害及び第三者への加害事故のゼロ達成」を掲げたことや、目標達成に向けて8項目の管理目標を設定したことを説明。SAKASHITA・COHSMSに基づく墜落・転落災害、重機災害、倒壊・崩壊災害、飛来・落下災害、転倒災害等の具体的な防止策を示した。

 発表では、株式会社建設システムの亀澤勇樹氏がi-Constructionの最新情報を提供。坂下組の古谷一紀氏と小手川雄治氏は、3DレーザースキャナーやUAVを用いた3次元データの作成手順等を紹介し、「i-Constructionによる適用工事拡大に備えるほか、見える化の推進、生産性向上に努めていきたい」と話した。

 坂下組の下別府孝次氏が「建設業労働安全衛生マネジメントシステムを確実に実施・運用し、品質管理及び環境保全活動と安全管理の一体化に向け、創意工夫を凝らした労働災害防止に全力投入する」と宣言。原田建設株式会社の上原雄藏代表取締役社長の掛け声に合わせて、参加者全員で「災害ゼロで頑張ろう!」とシュプレヒコールを行った。

 第三部の懇親会では、参加者が歓談や情報交換を通じて親睦を深めつつ、無事故・無災害の達成へ意を新たにした。