国土技術研究センター(JICE)と沿岸技術センター(CDIT)は27日、第19回国土技術開発賞の表彰式を東京都内で開いた。応募36技術の中から、最優秀賞として、鹿島が開発した「建設機械の自動化による次世代の建設生産システム」を選んだ他、優秀賞3技術、創意開発技術賞4技術、入賞4技術の合計12技術を選定した。
国土技術開発賞は、建設分野の研究開発意欲と技術水準の向上を目指し、1998年に創設されたもので、最優秀賞、優秀賞、創意開発技術賞は国土交通大臣表彰として表彰される。最優秀賞と優秀賞は2年に1度開かれる「ものづくり日本大賞」の受賞候補として推薦する。
国土交通省の根本幸典大臣政務官は表彰式で「今後ともこの取り組みを協力にバックアップするとともに優れた新技術の活用を積極的に進める」と述べるとともに、受賞者に対し「今後とも、フロントランナーとして技術革新に尽力してほしい」とエールを送った。
受賞企業・団体は次の通り。
【最優秀賞】▽建設機械の自動化による次世代の建設生産システム―鹿島(東京都港区)
【優秀賞】▽供用中の桟橋を効率的に耐震補強する工法―あおみ建設(東京都港区)▽平成の国宝姫路城大天守保存修理―鹿島(東京都港区)▽ネットワーク対応型無人化施工システム―熊谷組(東京都新宿区)
【入賞】▽総合洪水解析システム(IFAS)―土木研究所▽シャフト式遠隔操縦水中作業機―大成建設(東京都新宿区)▽橋梁の耐震性能を向上させる皿バネ式摩擦型ダンパー―大林組(東京都港区)▽カルシア改質土による大規模埋立技術―新日鐵住金(東京都千代田区)、五洋建設(東京都文京区)
【創意開発技術賞】▽水路の敷段差を不要とした無動力自動開閉ゲート―旭イノベックス(札幌市)▽コーティングと化学処理を融合した防滑技術―ニーズインターナショナル(新潟市)▽繰り返し注入型地山補強土工法―ライト工業(東京都千代田区)▽アプリ「減災教室」―岐阜大学・髙木朗義教授、DO It Yourself(岐阜市)。