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週休2日、制度充実で自治体対応 国交省

 国土交通省は、全都道府県に設置している地域発注者協議会などを通じ、地方自治体などに現場の週休2日の実施を働き掛ける。4月から全直轄工事に導入した「工期設定支援システム」の活用を促す他、自治体発注の小規模工事に適用しやすいよう、週休2日の間接工事費の補正や準備・後片付け期間などの制度を充実させる考えだ。

 国交省は、建設業の長時間労働の是正や休日確保などの働き改革を実現するため、まず直轄工事の現場で週休2日の実現に取り組む。

 週休2日に対応した適正な工期を設定するため、今年3月に各地方整備局などに通知し▽工期設定支援システム▽工事工程クリティカルパスの共有▽準備・後片付け期間▽週休2日工事に対する間接工事費の補正―などに関する取り組みを指示した。

 各地整では、地域発注者協議会や地方ブロック土木部長等会議で、直轄工事でのこうした取り組みを各自治体に周知。日当たり施工量をベースに工種ごとの所要日数を自動算出できる工期設定支援システムの活用に前向きな自治体もあるという。

 一方、現場を週休2日とした場合、日給月給の技能労働者の賃金の低下、小規模工事での間接工事費の補正の妥当性などに不安を抱えている自治体もある。国交省は、こうした自治体の声にきめ細かく対応できるよう制度の充実を図り、建設現場全体に週休2日を拡大していく考えだ。