国土交通省が設置したインフラメンテナンス国民会議は、企業同士、企業・施設管理者のマッチングを新たな技術開発につなげる「技術マッチングアイデアコンテスト」を開催する。メンテナンスへの活用が期待される「車載カメラによる道路の画像データ」など四つの既存技術に対し、技術開発や製品化のアイデアを募る。9月15日まで提案を受け付ける。
技術マッチングアイデアコンテストは、企業が持つ既存の技術・素材・ビッグデータ・フィールドなどの活用方法やアイデアを公募し、企業のマッチングによって技術開発や製品化を促す試み。
応募テーマは▽車載カメラによる道路の画像データの有効活用(インクリメントP)▽地震後に役立つ「建物安全度判定サポートシステム」のさまざまな場面での活用(NTTファシリティーズ)▽水を抜かずに防火水槽などを形状測定・点検する技術の効率化・高度化(M・T技研)▽3Dスキャナーを利活用したインフラメンテナンス技術(計測ネットサービス)―の4件。
例えば、地図データの販売などを手掛けるインクリメントPでは、地図調査で取得した道路画像データをメンテナンス分野で活用するアイデアを募集。NTTファシリティーズが開発した「建物安全度判定サポートシステム(揺れモニ)」は、建物各階に設置した加速度センサーで地震時の安全性を判断する技術。同社は、平常時のメンテナンスへの活用やセンシング技術との連携を模索している。
テーマを提案した4社は、11月上旬までにアイデアを提案した企業の中からマッチングする企業を選定。マッチングの内容は、応募した企業と直接交渉した上で決定する。