中心市街地の賑わい創出に向けたまちづくり事業を計画する串間市は、7月25日に指名競争で「中心市街地活性化施設新築工事設計業務委託」(税込予定価格3818万円)、「同外構実施設計業務委託」(同975万2000円)の入札を執行する。拠点施設や外構等に係る実施設計を委託するもの。期間は30年3月23日まで。
観光業を中心とした交流人口の増加を図り、市全体の賑わいを創出するため、市の魅力発信を強化する機能を持った拠点施設を整備するもの。基幹産業である農林水産業を活かした農産物等の物販施設や飲食施設を設けることで住民や観光客を集客し、市が有する観光施設の魅力等を広く発信する。
建設予定地はJR串間駅西側の国道220号及び同448号、県道今別府串間線が交差するエリア(敷地面積約2㌶)。市民や観光客、道路利用者にとって利用しやすい位置に整備することで、多くの利用者を招き入れる。市民広場や旧吉松家住宅とも近接しており、中心市街地の回遊性を高める狙いもある。
昨年度に市がまとめたまちづくり実施計画では、各施設の想定規模を①飲食施設516m2②物販施設503m2③市民交流施設463m2④イベント広場530m2⑤情報施設353m2―と設定したほか、小型車や大型車、身障者用等に対応した150台程度の駐車場の整備も計画。①~⑤の各施設は分棟方式で整備することとしていた。
ただし、具体的な整備内容に関しては現在も協議を進めており、他施設の整備事例や経費削減の観点から、飲食施設と物販施設に関しては1棟に集約する案も浮上している。市民参加のワークショップで寄せられた意見等を踏まえ、これから行う実施設計の中で詳細な計画の内容や施設の規模等を詰める。
実施計画で示したロードマップによると、用地取得や資金計画の策定と並行して、29年度までに各施設の設計業務を完了させる考え。これらの進捗状況を踏まえ、30年度以降に建設工事に着手する。同時に、提供サービスの具体化や施設管理・販売ルール等の策定、施設運営者の選出なども進める。