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ICT土工対応へ、オペレータ養成講習 日機協

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▲写真は講習の模様

 日本機械土工協会(日機協、向井敏雄会長)はこのほど、会員企業の建機オペレータと施工管理者のICT土工への対応能力養成を目的とした実地・座学講習を、神戸市にあるトプコンソキアポジショニングジャパン兵庫トレーニングセンタで試行した。日機協は今回の講習参加者などの意見を踏まえ、講習内容をブラッシュアップする一方、会員企業の対応能力向上に向けた支援の在り方を引き続き検討することにしている。

 この日の講習会には受講者や日機協関係者、講習のサポートに当たるトプコンソキアや西尾レントオールの社員ら約30人が参加。

 建機オペレータには、ICT建機とは何か、MC(マシンコントロール)とMG(マシンガイダンス)との違いは何か―などについて座学で説明。その上で、実際にバックホーやブルドーザーなどのICT建機を使って、効率的かつ精度の高い施工を進めるための作業手順や、建機の精度管理、利用が困難な現場条件などを解説した。

 他方、施工管理者とは。i-Constructionの導入に伴う施工管理実務への影響やGNSS測位を利用する場合の適用環境、建機に搭載する3次元設計データなどの基礎知識を共有。データ作成時の留意点や発注者の要求事項などについても解説した。

 日機協はi-Conによる建設現場の生産性向上を推進する国土交通省に呼応し、技術委員会に「ICT導入促進ワーキンググループ(WG)」(座長、相良幸雄・西尾レントオール道路営業推進部部長)を設置。ICT建機を操作できるオペレータの養成を急務とみたWGは、重機メーカー、建機レンタル、測量機器メーカー、ソフトウエアメーカーの協力を得て、ICT建機を効果的に操作できるオペレータを養成する仕組みづくりを先行して検討することにしている。

 相良座長は「ICT土工に取り組む発注者が急速に増えている。その一方で、ICT建機を乗りこなすことのできるオペレータの養成が追い付いていない。今の段階ですでにオペレータが不足している状況だ」と指摘。

 「熟練オペレータがMC、MGを理解してこそ、若手にもICT土工の何たるかが理解され、浸透する。覚えられない、あるいは覚える機会や場所がないといった声に応えるためにも、講習内容をブラッシュアップし、受講の機会を提供していきたい」と話している。