▲挨拶する半田副会長、会場の模様
宮崎県と一般社団法人宮崎県浄化槽協会(石川武則会長)が主催する平成29年度「第20回宮崎県浄化槽研究集会」が、6日に宮崎市のJA・AZMホールで開かれた。研究集会には、県内各地から浄化槽関連技術者や行政関係者らが多数参加し、浄化槽を取り巻く現状や最新の維持管理技術などを学んだ。
浄化槽設置工事業及び関連業の技術者等を対象に、施工・管理・清掃をはじめ浄化槽に関わる諸問題の解決を目的として毎年開催されているもの。開会に先立ち、主催者を代表して宮崎県環境森林部の川野美奈子部長(代読=黒木義博次長)と宮崎県浄化槽協会の半田義明副会長、宮崎県浄化槽普及促進協議会の戸敷正会長(代読=長崎則昭廃棄物対策課長)が来賓挨拶を行い、来賓として招かれた宮崎県環境科学協会の石井浩二理事長が紹介された。
挨拶に立った半田副会長が石川会長の挨拶を代読し、「浄化槽は環境や財政に優しく、地震にも強い生活排水処理施設として評価を得ている」と取り巻く現状を説明したのち、浄化槽推進予算の確保及び市町村浄化槽の普及や適正な維持管理の運行、法定検査の維持向上について「県や市町村などの関係機関の理解と会員各位の協力をいただきながら尽力していきたい」と述べた。
午前中の研修では、日本環境整備教育センターの仁木圭三氏が「浄化槽の適正な設置工事について」と題して講演。不適正な設置計画や工事等が要因で生じる、騒音や処理機能の悪化や破損、故障等の事例の紹介や、浄化槽の設置にあたっての宮崎県浄化槽指導要領等についての解説が行われた。
午後からは、岡城技術士事務所の岡城孝雄所長が「性能評価型小型浄化槽の維持管理等」について講演。浄化槽の維持管理に関して、▽各種浄化槽の構造・機能▽関連法令▽保守点検時の留意点▽不具合時の対応▽清掃時の留意点―などのポイントを押さえた作業手順や使用方法などを説明した。
その後、宮崎県環境森林部の赤木剛氏が「浄化槽をとりまく現状・課題と県の施策」について行政報告を行ったほか、西臼杵衛生公社の阿南利久氏、平井邦幸氏、松田竜二氏が「浄化槽の補修等」について研究発表を行った。会場周辺には、各メーカーの新商品等を紹介する特設ブースも設けられ、参加者は担当者の説明に耳を傾けていた。