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熱中症による死傷者 建設業が113人で最多

 厚生労働省は、2016年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確報)をまとめた。熱中症による死傷者数は462人。業種別では建設業が113人(24%)で最も多かった。建設業の死傷者数は前年と同数だったが、死亡者数は前年より4人少ない7人だった。建設業の死傷者数の累計は12~16年までの過去5年で664人、うち死亡者は44人となった。

 10年以降、熱中症による死傷者が高止まり傾向にあることを重くみた厚労省は、熱中症による職場での死傷災害の防止を目的に、5月1日~9月30日まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施している。 

 梅雨時期を目前に控え、今年も高温多湿な労働環境下での労働災害の増加が懸念されている。このため厚労省は、キャンペーンでの啓蒙活動を通して労働者に水分・塩分の摂取を呼び掛ける。建設業者には建設業労働災害防止協会(建災防)や事業主団体などとも連携し、事業場における予防管理者の選任など、死傷災害の防止に向けた対策の推進を促していくことにしている。