▲挨拶する中野支店長、宮崎SSの後口所長、SS所長会議の模様
太平洋セメント株式会社九州支店は6月22日と23日の二日間、宮崎市内で2017年度のサービスステーション(SS)所長会議を開いた。初日の会議では今年度の設備管理方針や安全管理方針を確認。二日目は宮崎SSの視察を行い、安定供給や災害防止を目的とした自主保全活動の取組方法に関して意見を交わした。
会議には九州・沖縄管内に所在する23SSの代表のほか、九州支店の中野幸正執行役員支店長や要秀和セメント営業部長、堺SS(大阪府)の北岡守所長らが出席。会議は例年、福岡県で開催されているが、宮崎SSが同社の全国モデルSSに指定されていることを踏まえ、宮崎SSの視察を兼ねて宮崎市内で開かれた。
初日の会議では、自主保全活動の推進を通じてゼロ災害の達成や重故障防止及び安定運転を図るなどとする設備管理方針を九州支店セメント営業部の西岡一彦課長が説明。安全管理方針に関しては、安全パトロールや新入作業員等を対象とした安全教育の徹底、作業前KY活動などに積極的に取り組み、災害ゼロを達成することを目標に掲げた。
一方で、品質方針に掲げる「ユーザーニーズに即した品質設計を追求し、品質保証を確実に行い、顧客満足度の向上を図る」の実現に向けて、システム及び製品の継続的な改善や品質目標の展開・周知に取り組むことを確認。このほか、労働安全衛生法に基づく職長・安全衛生責任者教育の受講を各SSに促した。
二日目の会議では、九州支店の中野支店長が「顔を合わせて他のSSの活動について話し合い、それらを横の取り組みとして展開させていくことが重要」とSS所長会議の重要性を指摘。続けて、無災害を継続している▽屋久島▽種子島北▽那覇南▽徳之島▽石垣島▽唐津▽島原▽日向▽奄美▽志布志―の各SSに表彰状を贈った。
九州支店の西岡課長が、予防保全の強化による故障低減、SS従業員の設備知識の向上、安全設備改善の徹底により安定出荷を確保するための自主保全活動を全国のSSで展開していることを説明。宮崎SSを管理する龍南運送株式会社の後口秀敏氏、堺SSを管理する大阪今津株式会社の北岡守社長がそれぞれの活動内容を報告した。
宮崎SSの後口所長は、初期清掃に始まり、設備の塗装や軽微な修繕等に試行錯誤しながら取り組み、結果としてメンテナンスがし易くなったなどのメリットを紹介。ドライバーを含む全員参加で取り組むこと、従業員をその気にさせることを活動のポイントに掲げ、「これからも日々の活動を大切にしていきたい」と話した。
その後、参加者全員で宮崎SSに移動。自主保全活動を推進し、以前とは見違えるように綺麗になったコンプレッサー室やバケットエレベーター、サイロエアレーション、サイロ抽出ゲートダンパ、出荷タンク及びロータリースクリーン、エアースライド、ターボブロワ、コンプレッサ、包装設備などを視察した。
視察後の意見交換では、他のSSの担当者から「とても参考になった」「できるところからポイントを絞って取り組んでいきたい」などの意見が上がった。九州支店の西岡課長は、自主保全活動を推進するSSを全面的に支援していく考えを示すと共に、国家検定である機械保全技能検定の受験や資格取得を促した。
会議ではこのほか、7月1日~7日の全国安全週間に向けて、物流部門安全総点検(SS安全パトロール)に取り組むことを確認。災害ゼロ・交通事故ゼロを目指して、各SSに於いて安全ミーティングの開催、点検チェックリストに基づく安全点検の実施、不安全作業や不安全設備の抽出を行うこととした。
二日間にわたる会議を総評した龍南運送株式会社の森岡真一郎専務取締役は、SSから出荷されるセメントによって現場が動き、最終的に構造物が築造されているなどの流れを示した上で、従業員各自がそれぞれの役割や作業の意味を考えて行動することの重要性を訴えた。