日本測量協会(日測協、矢口彰会長)は2017年度「測量・地理空間情報技術奨励賞」と「公共測量品質管理優秀賞」の受賞者を決定した。品質管理優秀賞の受賞者は30社。九州地区に於いては、国際技術コンサルタント(佐賀市)、第一コンサルタント(熊本市)、長崎測量設計(長崎市)の3社が初受賞した。
公共測量作業規程に基づき、第3者機関として測量機器と成果品の検定業務を行っている日測協は、「公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)」の施行に合わせ、平成17年4月に表彰制度を創設し、実績基準を満たした作業機関を対象に優れた成果品を顕彰している。
「測量・地理空間情報技術奨励賞」を受賞した石田氏の論文は「UAVによる出来形管理に向けた3次元点群生成と精度検証」。全国9カ所の道路・河川の工事現場で精度評価を実施し、i-Constructionで適用する土工出来形の面管理に関わる基準類の検討にも利用されたことなどが評価された。
一方、今井氏の論文「都市城を対象としたCO2濃度の計測とその変動要因の解析」は、生活環境における二酸化炭素の濃度差と土地被覆との関係を分析し、地形による二酸化炭素濃度への影響について新たな知見を導き、測量・地理空間情報分野の新たな事業化への適用可能性を見出したことなどが評価された。