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キャリアアップシステム、開発事業者が決定 振興基金

 建設業振興基金は5月30日、技能者の就労実績や保有資格を蓄積する「建設キャリアアップシステム」の本体開発・運用業務を富士フイルムイメージングシステムズに委託すると発表した。応札した2社が提案した開発工期や見積額などを総合評価し、同社を落札者に決めた。同社と契約を結んだ上で「建設キャリアアップシステム運営協議会(仮称)」を立ち上げ、システムの運用ルールなどの検討に着手する。

 開発・運用業務は、入札条件を満たす提案がなく、いったんは不調になっていた業務。富士フイルムの100%子会社である富士フイルムイメージングシステムはシステム開発を統括し、日本IBMと富士通がシステム構築・保守を担う。同社は、システム拡張への柔軟な対応、窓口業務の支援などの追加提案も行っており、契約協議の中でシステムに組み込むか調整する。

 振興基金はまた、システム開発に関連する「就業履歴登録機能開発業務」をフェンリル、「コールセンター・ヘルプデスク業務」など3業務をDNPデータテクノに委託することも決定。全ての関連業務の委託先を決めたことにより、システム開発を本格化させる。

 建設キャリアアップシステムには、技能者の現場経験や保有資格、講習受講履歴などをICカードを通じて蓄積される。技能と経験を見える化し、技能者が適正に評価される環境を整備する。2018年春の登録開始、同年秋の本格運用を目指している。