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漁港漁場整備技術開発の方向示す 水産庁

 水産庁は、漁港漁場整備法に基づく新たな「漁港漁場整備長期計画」が2017年3月28日に閣議決定したことを受けて、「漁港漁場整備事業の推進に関する技術開発の方向」をまとめた。国と地方公共団体が主体となって優先して取り組む17の技術課題と、「漁港施設の点検、機能診断手法の開発・高度化に関する技術開発」など40の技術開発テーマを示した。

 長期計画では今後5年間で、▽水産物の流通拠点や生産拠点となる漁港であり、輸出増大が見込まれる水産物を取り扱う漁港のうち、水産物の高度な衛生管理体制が構築された漁港の割合を24%(2016年度)からおおむね50%に向上させる▽水産物の流通拠点となる漁港のうち、おおむね20漁港で大型漁船の円滑な利用を可能にするなど、陸揚げ能力を向上させる―などとした整備目標を掲げている。

 また、南海トラフ地震など切迫する大規模自然災害に備え、水産物の流通拠点となる漁港のうち、おおむね70漁港で主要施設の耐震・耐津波化を図ることもうたっている。

 「漁港ストックの最大限の活用と漁村のにぎわいの創出」も優先的に取り組む技術課題の一つとされた。

 漁村の人々にとって利用しやすい漁港や漁場の整備を通じて就労環境の改善を図ることが実施目標の一つとされ、老朽化した漁港に対して安全性が確保された漁港の割合を、66%(16年度)からおおむね100%に向上させることや、漁業集落排水処理施設が整備された漁村の人口割合を、65%(16年度)からおおむね80%に向上させることなどもうたっている。