帝国データバンクは、4月の景気動向調査の結果をまとめた。建設業の景気動向指数(0~100で示し、50が良い・悪いの分かれ目)は、前月比0.3ポイント減の49と2カ月連続で悪化。「民間の大型物件はあるが、価格が安く地元業者の受注に至らない」(一般管工事)といった声が上がっている。
全産業の景気動向指数は0.3ポイント増の46.5で3カ月連続の改善。好調な輸出や生産を追い風に製造業の改善が目立った。
建設業者に景況感の判断理由を聞くと「春先に大型建築物件が動き出し、鉄骨業界の受注残は豊富」(建築工事)、「公共工事が出始め、少し元気になってきた」(冷暖房設備工事)といった声が聞かれる一方、「人手不足の影響で案件があっても受注できない」(土木工事)との声もあった。
先行きについては「2018~19年のプロジェクトが多く、ここ数年は高揚感がある」(鉄骨工事)と期待感を示す建設業者がいる反面、「地方の経済は人口減や過疎化で好転の兆しが見られない」(一般土木建築工事)と不安視する声も聞かれた。