建設ネット企画画像 四角 四角

適正工期の設定、自治体工事に展開 国交省

 国土交通省は、同省幹部と都道府県・政令市の土木部長らが発注行政などについて意見を交わす「地方ブロック土木部長等会議」を5月9日の中部ブロックを皮切りに全国8会場で開く。今回は、建設現場の働き方改革を意見交換のテーマに取り上げ、直轄工事における週休2日拡大の取り組みを説明する。国交省は、4月から直轄工事で導入する「工期設定支援システム」の活用などを参加する自治体に働き掛ける方針だ。

 地方ブロック土木部長等会議は、自治体を含めた公共工事全体で品質確保を促進するため、毎年春・秋の2回にわたり開かれる。17年度春の会議は、9日の中部ブロックを皮切りに6月上旬まで全8ブロックで開催する。

 建設現場の働き方改革を巡っては、建設業の時間外労働に上限規制が適用されることに伴い、適正な工期設定や週休2日を推進することが求められている。直轄工事では、日当たり施工量をベースに工種ごとの所要日数を自動算出する「工期設定支援システムを全工事(維持工事、緊急対応工事などは除く)に4月から活用している。

 建設業に週休2日を定着させるためには、直轄工事にとどまらず、自治体発注工事や民間工事に取り組みを広める必要がある。国交省は、土木部長等会議で都道府県・政令市にこの工期設定支援システムをCD-ROMで配布し、自治体発注工事での活用を呼び掛ける。

 同じく、適正な工期設定や週休2日の推進に効果のある▽準備・後片付け期間▽工事工程の受発注者間の共有(クリティカルパスの共有)▽週休2日工事に対する間接工事費の補正―などの直轄工事での取り組みも周知する。

 また、i-Constructionの推進も議論のテーマの一つになる。会議では、国交省が17年度にスタートするICT舗装やCIMなどを説明する他、都道府県・政令市にもICT土工の実施状況などを報告してもらう。