国土交通省は、5月24日に開いた社会資本整備審議会の国土幹線道路部会に、高速道路の安全対策に関する基本方針を今夏に策定すると報告した。対向車線への飛び出しや逆走への対策に、災害への備えなどの要素を加え、高速道路利用者の安全・安心の確保を目指す。基本方針を踏まえ「安全・安心計画(仮称)」もまとめる。
高速道路の安全対策としては、合流部・出入り口部の改良などによる逆走対策、暫定2車線区間における対向車線への飛び出しを防ぐワイヤーロープの設置などを進めている。基本方針では、新技術を活用した、より安全な高速道路を目指す。
熊本地震で被害を受けた高速道路では、昨年度に橋梁の耐震補強を10年で完了する目標を打ち出した。基本方針には、これら災害への備えを含めた安全対策の費用負担についても考え方を示す。さらに、夏以降に策定する安全・安心計画に基づき、国交省・高速道路会社が事業の優先順位を踏まえた事業計画をつくる。