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スマートフォン活用など発表 インフラメンテ国民会議

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▲写真は会議の模様

 インフラメンテナンス国民会議は22日、革新的技術フォーラムの取り組みの一環で、道路舗装診断の自治体の現場での実践事例セミナーを東京都内で開いた。インフラメンテナンスの課題として多くの自治体が挙げる「道路路面性状把握の効率化」に関して、国土交通省や自治体の取り組み、民間の技術開発が発表された。全国10カ所のサテライト会場などを含め、自治体や民間企業などから約400人が参加した。

 冒頭、国土交通省総合政策局の鈴木学事業総括調整官は、「さまざまな技術開発が進んでいる中で、現場の特徴やニーズに合った技術を採用していく必要がある。メンテナンスの効率化を検討する材料にしてほしい」とセミナーの目的を話した。

 国交省の取り組みについては国土技術政策総合研究所道路基盤研究室の久保和幸室長が報告。これからの舗装マネジメントのポイントについて、大型車の交通の多寡による損傷のスピードの差や、高速道路や生活道路など道路特性に応じた管理▽耐久性の高いコンクリート舗装やコンポジット舗装など、適材適所の舗装構造の採用▽長期保証など舗装の長寿命化につながる入札契約制度の導入▽スマートフォンの活用など、路面性状を簡易に計測・記録する点検技術の開発―などを提示した。さらに路面性状を簡易に把握する技術を今後公募する方針など話した。

 民間技術では、業務車両に登載したセンサーやスマートフォン、市販カメラを活用した道路舗装診断など4事例が発表された。

 自治体の取り組みは、大分県土木建築部と東京都品川区防災まちづくり部、浜松市土木部が報告した。大分県と品川区は、スマートフォンを搭載した車両による道路パトロール支援サービスの活用について説明した。浜松市は、インフラメンテナンス国民会議を通じたマッチングによる、複数の企業と連携して行ったICT技術による路面性状調査実証実験を報告した。