建設ネット企画画像 四角 四角

環境改善、入職促進へ活動 都城ドボジョ「アローズ」

B00049409_2    B00049409_1    B00049409_4

 ▲挨拶する宮島部長、発会式の模様

 都城地区の女性技術者や都城地区建設業協会の女性部員で組織する「女性技術者の会」の発会式が、17日に都城市内で行われた。発会式では、組織の名称を都城ドボジョ「アローズ」とすることや、会員相互の情報交換、勉強会の開催、出前授業を通じた女性技術者のPR等を今後の主な活動内容とすることを確認した。

 建設業で女性が技術者として働く上での現状や課題を共有し、女性が働きやすい作業環境の構築を目指すと共に、建設業への女性の入職促進を図ることが会の目的。宮崎県北諸県農林振興局及び都城土木事務所、都城地区の民間企業に勤務する女性技術者8人と、都城地区建設業協会の女性部員136人が参加する。

 発会式で女性部の宮島百合子部長は、あらゆる産業で人手不足が叫ばれる中、「今こそ女性が声を上げるべき」と強調。建設業で働く女性が多くの課題を抱える現状を踏まえ、「企業の経営に携わる私達が彼女達をサポートしなければならない」と指摘すると共に、「皆で会を育て、多くの女性技術者が誕生することを願う」と述べた。

 都城地区建設業協会の堀之内芳久会長は「他地区に先駆けて会が発足したことを誇らしく思う」と歓迎。粘り強さ、真面目さ、緻密さなど女性の持つ高いポテンシャルを示し、建設業が女性も輝ける職場であることを強調した上で、「多くの女性に入職してもらえるよう、企業そして協会としてもサポートしていく」と話した。

 来賓として招かれた北諸県農林振興局の押川晶局長は、会の意見を参考にしながら職場環境を改善していく意向を示すと共に、「農林業など他業種とも連携し、地域で女性の力を発揮して欲しい」と挨拶。都城土木事務所の野中和弘所長は、女性技術者を対象とした職場環境改善モデル工事を試行していることなどを紹介した。

 会合では、今後の主な活動として、会員相互の情報交換、勉強会・親睦会の開催、子供達を対象とした出前授業での女性技術者のPRに取り組むと共に、地元高校の被服科とタイアップし、女性らしい作業着の開発・製作に取り組むことを確認した。会の最後には、出席した女性技術者にさくら色のヘルメットが贈られた。

 女性技術者として入会した北諸県農林振興局の春永美和さんは、「建設業で働く女性の数は少なく、現場環境の改善も充分には進んでいない。会を通じて継続した活動を展開し、女性も働きやすく、入職しやすい環境が構築され、一人でも多くの仲間が増えれば」と期待を寄せた。