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空き地活用で提言案、実態把握へDB構築 国交省

 国土交通省は5月17日、「空き地等の新たな活用に関する検討会」を開き、空き地の適正管理と新たな活用策に関する提言案を示した。提言案では、空き地の適正管理には、まず市町村が空き地の実態を把握する必要があると訴え、空き地に関するデータベースを構築することを当面の対策として提言。データベースを宅建業者などの外部が利用することを認め、官民一体で体制づくりを進めることも求めた。

 人口減少社会を迎え、地方都市や郊外を中心に空き地が増えている。世帯所有の空き地はこの10年で1.4倍に増加しているという。土地利用者の利用意欲が失われ、登記簿上で所在を確認できない土地は、宅地の約13%に上り、土地管理の放棄が表面化している。

 提言案では、管理水準が低下した空き地の存在が地域イメージや地域の活力の低下を招き、周辺地価の低下や資産税収の減少につながると問題視。一方、空き地の有効活用が地方創生につながる可能性もあるとして、対策の実施を求めた。

 具体的には、住民に最も身近な市町村が空き地の実態を把握する必要性を提示。空き家法による固定資産税情報の行政内部利用を参考に、行政側がデータベースを整備し、土地利用者や宅建業者など外部に情報提供し、空き地の活用につなげるべきとした。高齢化や遠方居住で空き地の管理が困難な土地所有者には、市町村に相談窓口を設け、地元の管理会社にあっせんする仕組みをつくることも求めた。