建設ネット企画画像 四角 四角

防災・減災の財源確保求める 南海トラフ10県知事会議

B00049397_1

 ▲要望活動の模様

 「南海トラフ地震による超広域災害への備えを強力に進める10県知事会議」は5月16日、地震・津波対策に必要な財源を国が確保するよう松本純防災担当相に要望した。事前投資が人的被害と経済的被害を大幅に軽減する効果があるとして、緊急防災・減災事業債の拡充、全国防災事業に代わる新たな財政支援制度の創設などを求めた。

 尾﨑正直高知県知事と鈴木英敬三重県知事が松本防災担当相に政策提言書を手渡した。提言書では、全国防災事業費が16年度に廃止され、防災関係の財源が約4400億円減少したと強調。全国防災事業に代わる財政支援や、緊急防災・減災事業債の見直しによる地方負担の軽減を求めた。

 提言書ではまた、住宅の耐震対策の抜本強化も要望。住宅所有者の負担を軽減する手厚い財政的支援に加え、簡易で安価な工法の開発と普及の必要性を指摘した。

 知事会議は、南海トラフ地震で大規模な被害が発生することが想定される静岡県、愛知県、三重県、和歌山県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県の10県知事で構成している。