■ 油津港で現場見学会を開催
▲写真は見学会の模様
宮崎県油津港湾事務所は24日、油津港東埠頭の舗装補修工事で採用している早期交通開放型コンクリート舗装「1DAY PAVE」の現場見学会を開催した。見学会には宮崎県生コンクリート工業組合の関係者や自衛隊員が参加。施工する富岡建設の担当者から工法の概要について説明を受け、必要となる設備や施工状況を見学した。
一般社団法人セメント協会が開発した「1DAY PAVE」は、人力施工が可能な比較的小規模な施工を前提に、コンクリート打設後1日で養生を終えることが可能なコンクリート舗装。平成25年に国土交通省の新技術情報システム(NETIS)に登録され、全国各地の民間・公共工事で採用実績を増やしている。
特殊な結合材や混和材料等を使用せず、JISA5308(レディーミクストコンクリート)等に適合する汎用的な材料を用いたコンクリートを使用する。主な特徴は▽養生期間が1日▽一般に早強ポルトランドセメントを使用▽水セメント比が低く、粉体量が多い配合▽20%程度の急勾配からポンプ施工まで可能―など。
油津港湾事務所では、日常的に荷役業者がコンテナ運搬等に使用するコンテナヤードの舗装補修工事に際して、早期の開放が可能となる「1DAY PAVE」を採用。コンクリート製造や施工管理に携わる県内技術者の技術力向上に役立ててもらおうと、施工する富岡建設の協力の下で現場見学会を開催した。
当日は、油津港湾事務所の中野忠浩氏が見学会の主旨を説明。富岡建設の谷口順一氏は、「1DAY PAVE」を施工した際に感じたことや作業の一連の流れを記載した説明資料の内容を踏まえ、工法の概要や必要となる設備等を紹介した。また、コンクリートの打設状況や溶接金網の設置状況などを実際に見学した。
富岡建設の担当者は「施工現場を実際に見ることは、普段、感じ得ない部分を体感できる良い機会。同様の工事を行う際に、今回の現場見学会で感じたことを役立ててもらえれば」と話し、早期交通開放型コンクリート舗装の活用に期待を寄せた。