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建設現場の生産性向上 ICTやAI活用で加速

 石井啓一国土交通相は4月25日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、経済成長をけん引する社会資本整備の重要性を訴えた。既存施設の活用で社会資本が持つストック効果を最大化するとともに、ICTやAI(人工知能)を活用し、建設現場の生産性向上を加速させる方針を示した。

 既存施設を有効活用する「生産性革命プロジェクト」を推進することで、社会資本のストック効果の最大化を狙う。具体的には、既存道路幅員で2車線を確保する「ピンポイント渋滞対策」や、既存ダムの堤体を嵩上げする「ダム再生」などを推進。民間活力の活用に向け、地方空港にコンセッションを導入してアクセスの拡充と維持管理費の低減を実現する。

 社会資本整備にICTやAIを〝フル活用〟する方針も示した。全ての建設生産プロセスに3次元データを活用するICT施工は、2017年度から舗装と浚渫に導入する他、橋梁でも試行を開始する。17年度から直轄工事に導入した「工期設定支援システム」については、将来的にAIを活用して作業日数や工程を自動算出することを目指す。