日本測量協会(日測協)が認定する「地理空間情報専門技術者」資格者で構成している「ジオメトリストの会」(GMの会、鈴木寛会長)は、都内で開いた第4回総会に合わせ、特別講演会を開いた。講師の一人として招かれたアジア航測代表取締役社長の小川紀一朗氏は「測量技術の将来展望とジオメトリストへの期待」と題して講演。「技術は人。優秀な技術者は、自らの専門分野に何らかの哲学を持っている」などと話し、「人間性の豊かな“社外価値”の高い技術者になろう」と呼び掛けた。
今回の講演会には、国土地理院測地観測センター火山情報活用推進官の川元智司氏も招かれ、「GNSS測位の発展と電子基準点の役割」をテーマに、地理院や関係機関のこれまでの取り組みと、2018年度から運用が始まる準天頂衛星4機体制の意義と衛星測位の方向性などについて解説した。
特別講演会に先立って行われた総会では、東北・関西・中部・九州―の4支部立ち上げに向けた支援や、日測協が2017年6月27~28日の2日間、東京大学で行う「測量・地理空間情報イノベーション大会」の準備・運営への協力、新規会員の獲得に向けた勉強会の開催などを盛り込んだ事業計画と予算を決めた。
GMの会は、地理空間情報専門技術者の社会貢献をアピールし、技術士や空間情報総括監理技術者などの上位資格の取得に挑戦する場とするため14年4月に設立された。17年3月31日現在の会員数は167人。