西都市は、一般会計予算額を１６２億７８０６万円とする平成２９年度当初予算案を発表した。ことし１月に市長選挙が行われたことを考慮し、一般会計は緊急性の高い新規事業や恒常的・継続的な事業について措置する骨格予算として編成。このため、一般会計は対前年度比で２．８％のマイナスとなった。一般会計のうち公共事業費等を含む投資的経費は１３億４７４４万円で、同２４．４％のマイナスとなっている。
一般会計予算額は１６２億７８０６万円で、対前年度比４億６４５８万円(２．８％)の減額。一方、簡易水道事業や下水道事業、農業集落排水事業、市営住宅事業等を含む特別会計の総額は１１２億７０３２万円、水道事業会計に８億９５０５万円を計上し、予算総額は２８４億４３４４万円(同６億２２３６万円、２．１％減)となる。
一般会計を性質別に見ると、普通建設事業費と災害復旧事業費で構成する投資的経費は１３億４７４４万円。不急の新規事業や政策的事業を除く骨格予算として編成したため、対前年度比で４億３４３７万円(２４．４％)のマイナスとなった。普通建設事業の内訳は、補助事業が７億３３２０万円(同１５．５％減)、単独事業が３億９２５０万円(同４４．５％減)、県営事業負担金が１０３８万円(同６．４％減)。
主な建設関連事業では、西都児湯医療センター施設整備に係る基本計画策定費に１７２８万円、橋梁補修事業に１億０６３０万円、調整交付金による市道整備に８５５５万円、妻北地区の都市再生整備事業に１億５３２９万円、社会体育施設の整備工事に７５００万円、公共下水道ストックマネジメント計画策定費に３２２０万円を計上した。
■主要事業概要
西都市の平成２９年度当初予算案における主要事業の概要は次のとおり(関係分のみ、数字は事業費、単位＝千円)。
＊一般会計
▽新庁舎建設事業
１，６５５
現庁舎は昭和３９年に建設され、築５０年を経過する建物であり、耐震性も低いため建て替えを行う。事業内容＝基本構想・基本計画策定に係る市民懇話会委員謝金、旅費等
▽移住・定住促進事業
３１，３５０
都市圏居住者を中心に本市への移住・定住へと誘致する取り組みを戦略的に進める。子育て世帯等賃貸住宅家賃・住宅取得等助成金２３，４００千円、空き家改修等助成金１，３５０千円、空き家有効活用促進事業補助金１，６００千円外
▽防災ラジオ整備事業
２１，３２０
防災ラジオの受信調整や無線出力変更申請を行う。防災行政無線免許変更申請業務委託料４，３２０千円、防災ラジオ等移設・調整等業務委託料１７，０００千円
▽市民会館管理事業
４２，４１３
市民会館の維持管理・運営に係る事業を行う。２９年度は音響反射板設備のワイヤー取替修繕(５，６００千円)等を行う。
▽地方独立行政法人西都児湯医療センター運営支援事業
１７８，９４０
西都児湯医療センターの円滑な事業展開と運営基盤の強化を図るため、政策医療や不採算医療に対して必要な支援を行う。運営費負担金のうち施設整備基本計画策定委託分１７，２８０千円
▽空家対策事業
１６，０６２
西都市全域の空家戸数を調査・把握してシステム化を図り、空家等対策を推進する。西都市空家等対策計画策定委託料１５，０８３千円外
▽浄化槽設置整備事業
１６，７５７
下水道区域及び農業集落排水事業の計画区域を除く区域の浄化槽設置者に対して補助を行い、水質汚濁防止及び河川の浄化を図る。
▽施設園芸省エネルギー対策支援事業
５，０００
施設園芸用ヒートポンプ、循環扇、多段式サーモ、多層被覆設備の導入に係る経費を助成する。
▽施設園芸産地基盤強化事業
６，０００
中古ハウスの導入及び老朽ハウスの補強等に係る経費を助成する。
▽畜産生産基盤強化対策事業
５，０００
増頭増羽のために行う畜舎及び堆肥舎の増築、改築等の整備に係る経費を助成する。
▽団体営基幹水利施設管理事業一ツ瀬川地区
７１，８０２
西都市・新富町・高鍋町・木城町の農地に配水するため、一ツ瀬川から東原調整池へ揚水する平原揚水機場等の点検補修整備等を行う。平原揚水機場整備補修工事２７，７２１千円外
▽地籍調査事業
４７，６３９
国土調査法に基づき、一筆ごとに土地の実態を明らかにし、土地登記簿に記載された内容の調査や測量を行い、新しく地積図及び地籍簿を作成する。２９年度調査予定面積１．４６km2、地籍調査測量業務委託料３８，２４５千円外
▽市有林森林整備事業
６７，１１０
森林資源の充実と公益的機能を高めるため、市有林内の造林・下刈り・間伐を行う。
▽地方創生道整備推進交付金事業(林道)
２１，０００
平成２７年度から３１年度にかけて、林道長谷児原線の法面改良(Ｌ＝５００ｍ・５箇所)を行う。２９年度事業＝調査測量委託料８００千円、法面工事２０，０５０千円外
▽住宅等新築リフォーム支援事業
５１，５００
市内の施工者に依頼して住居の新築工事または住宅・店舗のリフォーム工事を行った者に対して助成する。
▽木造住宅耐震化促進事業
８，４７１
昭和５６年以前に建設された木造住宅の所有者が行う耐震診断及び耐震改修工事について、費用の一部を補助する。
▽社会資本整備総合交付金・橋梁補修事業
１０６，３００
平成２４年度に策定した西都市橋梁長寿命化修繕計画に基づき、詳細設計や補修工事を年次的に行う。２９年度事業＝橋梁修繕詳細設計(３橋)２０，１００千円、橋梁定期点検(８０橋)３０，５００千円、橋梁補修工事(１０橋)５５，６００千円
▽社会資本整備総合交付金事業
６７，３０７
通学路の緊急合同点検等で要対策とされた粟野今井線(拡幅・歩道、Ｌ＝１０５０ｍ、Ｗ＝６ｍ)、亀塚線(拡幅、Ｌ＝４００ｍ、Ｗ＝４ｍ)の整備を行う。２９年度事業＝測量設計等５，２５０千円、改良工事４０，０００千円、用地６，３００千円、補償１２，０００千円外
▽基地周辺道路改修等事業(８条)
６８，５０２
山角矢生町線外１の拡幅(Ｌ＝６２０ｍ、Ｗ＝６ｍ)を行う。２９年度事業＝改良工事６０，０００千円、用地９００千円、補償７，０００千円外
▽調整交付金事業(９条)
８５，５５４
事業箇所＝都於郡佐土原線(拡幅)、百井線(拡幅)、寺ノ下宮園線(拡幅)、茶屋元榎木瀬線(拡幅)、中山小森線(拡幅)、前門水牟田線(拡幅)、牛掛尾畑線(拡幅)、外園３号線外２(拡幅)、元村１号線(拡幅)、２９年度事業＝測量設計等１０，５００千円、改良工事５０，１５５千円、用地１０，６５０千円、補償１２，０００千円外
▽地方創生道整備推進交付金事業
１９，１０９
中須中水流線の拡幅(Ｌ＝２５０ｍ、Ｗ＝４ｍ)を行う。２９年度事業＝改良工事１３，０００千円、用地５５０千円、補償５，３００千円外
▽(新)辺地債事業
７，５８０
黒松元黒松線の拡幅(Ｌ＝１０００ｍ、Ｗ＝４ｍ)を行う。２９年度事業＝測量設計等７，４００千円外
▽都市公園等維持管理事業
２５，０９０
市内２０箇所の都市公園等の維持管理を行う。清水台総合公園調整池測量設計４，０００千円外
▽都市再生整備事業(妻北地区)
１５３，２９１
西都原の観光客を市街地に誘導するため、記紀の道や桜川遊歩道、稚児ヶ池公園の整備を行う。逢初川歩行者専用道路整備工事(Ｌ＝８０ｍ)１１，８００千円、桜川歩行者専用道路改良工事(Ｌ＝５０ｍ)１６，０００千円、まちづくり推進検討業務委託１０，０００千円、稚児ヶ池公園測量設計業務委託１１，０００千円、用地買収補償(３８７８m2)１０２，７００千円外
▽(新)消防施設器材整備事業
２４，１１４
消防団第１分団第１部(銀鏡)及び第４分団第２部(清水)の消防機具庫兼詰所を新築する。銀鏡＝建設用地整備工事２，１６０千円、新築工事８，９６４千円外、清水＝新築工事１０，５８４千円外
▽小学校管理事務費
１１９，９８６
小学校施設の維持管理、施設改修工事、備品整備を行う。三納小屋外運動場屋根塗装ほか工事６，６８８千円、茶臼原小屋内運動場トイレ改修工事１，５００千円外
▽中学校管理事務費
６２，８２５
中学校施設の維持管理、施設改修工事、備品整備を行う。
▽日向国分寺跡保存整備事業
６６，４６９
日向国分寺跡は平成２３年度に国史跡指定を受けており、２９年度も継続して公有化を図る。
▽日向国府跡史跡等買上げ事業
７７，７２２
追加指定地のうち６筆９４３m2について土地鑑定及び物件調査を行い、算定された額により公有化を図る。
▽都於郡城跡法面保存整備事業
２５，３１４
三ノ丸跡北側及び北東側法面(８５０m2)をジオファイバー工法で保護工事を行う。法面保存整備工事２４，２００千円外
▽(新)集会施設建設事業
４１，５８７
地域の活動拠点を建設し、地区の学習活動及び活性化を図る。計画施設＝立野地区集会施設(木造平家建)、戸敷・井尻地区集会施設(前同)
▽体育施設管理費
１５１，０２６
社会体育施設の維持管理を行う。施設整備工事(７５，０００千円)＝清水台総合公園多目的広場Ｂ面天然芝生化改設工事、杉安川仲島公園給水設備改修工事外
＊特別会計・企業会計
▽簡易水道施設改良事業
５，７９８
漏水多発路線の管路更新及び道路改良工事に併せた管路の布設整備を行う。水道管布設(改良)工事３，６００千円、県道改良工事に伴う水道管布設替工事２，０００千円
▽浄化センター建設改良事業
３２，２００
持続可能な下水道事業の実現に向けて、施設の状況を把握・評価し、長期的な施設状態を予測しながら計画的かつ効率的に管理することを目的に、西都市公共下水道ストックマネジメント計画を策定する。
▽市営住宅管理事業
４７，５９２
再開発住宅を除く市営住宅及び山村定住住宅２４団地１２３棟９２９戸の維持管理、修繕を行う。
▽公営住宅ストック総合改善事業
３２，３３６
既存公営住宅の改修を行う。事業内容＝三宅住宅２号棟屋根改修、稚児ヶ池住宅１～３号棟屋根改修、都於郡住宅屋根改修、中原住宅１号棟解体
▽農山村地域整備交付金事業
５，５９９
農業集落排水処理場及び管路の機能診断結果を基に、最適整備構想を策定し、適正な施設の維持管理や長寿命化を図る。
▽配水設備工事費
１４１，０８７
管路等の更新により安全で良質な水の安定供給を図る。水道管布設(改良)工事５６，６００千円、県道改良工事に伴う水道管布設替工事１８，２００千円、市道改良工事に伴う水道管布設替工事４３，５００千円、その他工事１４，０００千円外
【おわり】