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メンタルヘルス研修を29年度から開始 建災防

 建設業におけるメンタルヘルス対策の在り方を検討していた建設業労働災害防止協会は、建災防方式健康KYと無記名ストレスチェックの実施など、一連のメンタルヘルス対策についての考え方やツールをまとめたマニュアルを平成29年度に書籍にして刊行する。これに併せて建災防方式健康KYと無記名ストレスチェックの実施から職場環境の改善までを実践できるスキルの習得を目的とした教育研修も開始する考えだ。

 建災防は、建設業におけるメンタルヘルス対策の在り方を検討することを目的として、27年12月に櫻井治彦慶応大学医学部名誉教授を委員長とする検討委員会を設置して検討を開始。28年3月に「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」の実施を建設業界に提案した上で、28年度も検討を継続していた。

 28年度は、建設現場のメンタルヘルスの状況をより的確に把握するための無記名ストレスチェック用建設現場版標準値を作成し、建設労働者の健康が損なわれるリスクをより正確に見積もれるようにした。

 また、109現場、約6000人の無記名ストレスチェックデータの多重ロジスティック回帰分析を行い、職場環境改善活動を評価するための現場全体ストレス反応指数を1.9382(全国平均値)と算定。その上で、無記名ストレスチェックの集団分析結果出力プログラムを作成し、調査票の集計から「ストレス判定図」の出力まで簡易に行えるようにした。