国土交通省九州地方整備局は21日付で、九州各県及び政令市に「平成29年度政府予算案に関する事業計画等」を通知した。県内の直轄事業では、東九州自動車道清武JCT~北郷間に最大で110億円程度、国道218号高千穂日之影道路に最大で38億円程度を投入するほか、大淀川水系砂防事業に最大で26億円程度を投入する予定でいる。
九州地方整備局が21日付で九州各県と政令市に通知した平成29年度の事業計画等は、平成29年度政府予算案に盛り込まれた地方に負担を求める直轄事業等について、河川や道路、港湾、空港等の各事業ごとに29年度の事業予定箇所や事業進捗見込み(必要事業額)を示したもの。
河川事業では、天下・松山地区河道掘削等を施工する五ヶ瀬川改修事業に最大で8.4億円、高城地区河道掘削等を施工する小丸川改修事業に最大で1.4億円、八重川地区築堤等を施工する大淀川改修事業に最大で18億円、えびの地区侵食対策等を施工する川内川改修事業に最大で2.6億円(県内分のみ)を投入する。
また、霧島火山の防災対策として取り組む大淀川水系砂防事業には最大で26億円を投入し、▽荒襲川砂防施設群▽荒川内川砂防施設群▽丸谷川砂防施設群▽湯之元川砂防施設群▽高崎川砂防施設群―などの整備を継続する。このほか、宮崎海岸侵食対策には最大で6億円を投入し、養浜や埋設護岸等の整備を推進する。
東九州自動車道関連では、トンネル工や橋梁上下部工、道路改良工を推進する清武JCT~北郷間に92~110億円程度を投入。北郷~日南間に関しては、平成29年度の開通に必要な所要額を4~5億円程度と推計し、調査設計や用地補償、道路改良工、橋梁上部工、舗装工、道路付属物工などを進める。
その他の道路事業では、トンネル工等を推進する高千穂日之影道路に20~38億円程度、用地買収等を推進する都城道路(Ⅱ期)に最大で6億円程度、橋梁上下部工等を推進する都城道路に17~30億円程度、調査設計を推進する日南・志布志道路に最大で2億円程度、舗装工等を推進する新富バイパスに4~6億円程度を投入する。
防災対策等として取り組む国道10号延岡道路及び国道220号日南防災(北区間)には総額で10~11億円程度を投入し、調査設計や用地補償、トンネル工等を実施。このほか、国道10号及び国道220号で実施する交通安全事業に総額で最大7億円程度、国道10号で実施する電線共同溝事業に最大で2億円程度を充てる。
港湾整備事業は、細島港外港地区の南沖防波堤に7~22億円程度、宮崎港東地区の南防波堤改良に最大で4億円程度を投入し、いずれも平成30年代前半の完成に向けて各種工事を推進する。宮崎空港の整備には最大で1億円程度を投じ、耐震対策や誘導路改良等を実施する。