建設業振興基金は、求人票の記入や工業高校へのアプローチの方法などを解説した中小建設業向けの採用ツールを作成する。3月から中小建設企業の採用活動、教育現場のニーズの実態調査や、建設企業の就職内定者に対する意識調査をスタート。調査結果を踏まえ、企業の採用活動を支援するツールをまとめる。
中小建設企業にとって若年者・新卒者の採用は依然として困難な状況にあり、雇用環境が好転した地方では、他産業との競争に建設企業が対応できていない状況もあるという。振興基金によると、就職する生徒の理解不足やミスマッチから、建設業が早期離職の多い業種だという評判を払拭(ふっしょく)できていないことも影響しているとみている。
こうした現状を踏まえ、振興基金は、企業の採用活動を円滑化できるよう、学校訪問、求人票の記入、工業高校へのアプローチの方法などを解説する採用ツールをつくる。
まず、中小建設企業10社程度に採用活動の実態や定着率、工業高校10校程度に建設業への就職や就職指導の実態をそれぞれヒアリング。建設企業への就職が内定している工業高校の生徒に就職活動の実態なども調査する。
企業の採用活動と工業高校のニーズ、就職する生徒の意識を把握した上で、今秋にも採用ツールを作成する。採用活動に重点を置いたホームページの作成支援ツールなども合わせて作成する。