建設ネット企画画像 四角 四角

地域活性化拠点施設、建築物は延べ8900㎡ 新富町

B00048404_1       B00048404_2

▲施設の配置計画                        ▲施設の鳥瞰パース

 交流人口拡大や地域活性化を目的に、新富町は地域活性化拠点施設の整備方針等を盛り込んだ「まちづくり実施計画」をまとめた。国道10号の三納代交差点西側に、温泉健康センターや航空資料館、宿泊研修所等の8施設(延床面積8900m2)の整備を計画。緑地広場やフットボールセンター等のオープンスペースも配置し、これらの施設整備に係る概算事業費を約68億円と試算する。

 防衛省の補助事業であるまちづくり支援事業を活用し、新田原基地をはじめとする多彩な地域資源を効果的に連携させる拠点施設の整備を通じて、自衛隊と地域住民の交流を促進し、新田原基地の存在に対する理解を深めるとともに、基地に起因するデメリットを補い、市街地の賑わいや活力を創出し、基地と町の調和を推進することが目的。

 基本方針に、①持続可能な「まち・ひと・しごとづくり」②まちづくり資源の特性を生かし、町の魅力をコンパクトにつなぐ拠点づくり③観光ネットワークのゲート機能の確立と町内周遊ネットワークづくり―を掲げ、これに基づく施策を展開することで▽安全・快適ライフスタイルのまち▽千客万来のまち▽異空間ツーリズムのまち―を創出する。

 事業対象地は、国道10号の三納代交差点西側に位置し、県道川床日向新富停車場線を挟んで南北に広がる17.5㌶の区域。農地が全体の6割を占め、県道沿いに宅地や空地が分布している。このうち、営農の継続希望に対応するための西側農地を除外した12.7㌶を地域活性化拠点の用地に設定する。

 地域活性化拠点は、①温泉健康センター②交流センター③航空資料館④トイレ⑤町産品加工販売所⑥宿泊券救助⑦レストラン⑧クラブハウス―の8施設と、緑地広場・駐車場・フットボールセンターのオープンスペース3種で構成する。各施設に関して、活動人口目標や観光入込客数目標、他県類似施設事例等を参考に規模を設定する。

 健康増進機能の充実を図る温泉健康センターは、延床面積を2000m2(平家建)、年間目標利用者数を25万人と設定する。地域の情報発信や展示空間、会議・研修室等を備えた交流センターは延床面積500m2(平家建)。新田原基地の情報発信や航空機・資料展示の役割を担う航空資料館は、延床面積を2900m2(2階建)と設定する。

 また、町産品を中心とした農畜産物の加工・販売を行う町産品加工販売所は延床面積300m2(平家建)、町の農畜産物を活用した飲食物を提供するレストランは延床面積700m2(平家建)とする。ファミリー層や合宿利用者向けの宿泊研修所に関しては、目標宿泊客数を約1万3000人とし、延床面積1600m2(2階建)と設定する。

 このほか、シンボル的な修景空間及び交流イベント空間である緑地広場の敷地面積は2万6000m2、サッカーをはじめとしたスポーツ交流空間であるフットボールセンターの敷地面積は4万m2と設定。災害時には仮設住宅の建設用地として活用する。駐車場の敷地面積は1万5000m2と設定し、合計365台分のスペースを確保する。

 町ではこれらの施設整備に係る概算事業費を約68億円と試算する。内訳は、用地取得費2.1億円、土木設計費0.4億円、建築等設計費3.8億円、土木等整備費9.5億円、建築等整備費49.7億円、事務費2億円など。一方、施設の概算維持管理費は、建築・土木あわせて2.9億円/年を想定している。

 各施設の事業化に際しては、整備手法や運営・事業形態の事業スキームについて、事業者・民間関連団体・行政関係機関等との調整を継続的に行う。また、地域活性化拠点全体を統括して各施設の事業者と調整を行い、整備スケジュールを管理するとともに、完成後は地域活性化拠点の企画・運営・情報発信を総合的に行うプロジェクトチームの組織・発足も視野に入れる。